閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
チタン スカンジウム イルメナイト
2022年10月14日 バンクーバー 武市知子

加:Rio Tintoと連邦政府、QC州のチタン及びスカンジウムプロジェクトに737mC$を出資

 2022年10月11日付けのプレスリリースによると、Rio Tintoは加連邦政府と提携し、QC州Sorel-Tracyにある研究開発センター(RTFT)に今後8年間で最大737mC$を投資することを決定した。連邦政府は戦略的イノベーションファンド(SIF)を通じ、今後8年間で最大222mC$を拠出する。同イニシアチブではRTFTの脱炭素化を図るとともに、重要鉱物の処理事業の中核を担うことを目指す。
 70年以上前に建設された同施設では、鉄鋼、スカンジウム、酸化チタンを生産している。高炉で大量の原料炭を燃やすことから、百万t/年以上のCO2を排出している。
 支援プロジェクトは以下のとおり:
(1)BlueSmeltingプロジェクト(イルメナイト製錬技術)
 同社の重要鉱物&テクノロジーセンターが、原料炭をバイオ炭と水素ガスに置き換え、GHG排出量を大幅に削減できるイルメナイト製錬技術を開発、これによりCO2を大幅に削減しながら高品位の酸化チタン、鉄鋼、粉末状金属の生産が可能となる。同技術を検証するため、RTFT冶金施設において40千t/年のイルメナイト鉱石を処理できる実証プラントを建設中で、2023年前半に完了する予定。
 同技術が実用化された場合、RTFT全体のGHG排出量は最大70%削減できるとみられる。なおこれは145千台分の自動車分に相当する。
(2)スカンジウムの増産
 同社はスカンジウムの年間生産能力を現在の3tから4倍の最大12tに増強する計画で、酸化チタン生産の際に発生する廃棄物から高純度の酸化スカンジウムを抽出するモジュールを既存施設に追加する予定である。同プロジェクトの予算は30~35m$で、2024年に生産を開始する予定である。2022年5月に同社はRTFTにある商業規模の実証プラントにて、高純度酸化スカンジウムのバッチ生産を完了したことを発表している(2022年5月10日付 ニュース・フラッシュ:Rio Tinto、北米初の酸化スカンジウム生産者へ参照)。
(3)ポートフォリオに金属チタンを追加
 同社はチタン業界の関係者と提携し、低コストで有害な化学物質を必要とせず、直接的にGHGを排出しない新たな方法で、金属チタンを抽出・精製する開発を進めている。2023年末までにRTFT冶金施設でパイロットプラントが完成する予定。
 これにより、北米におけるチタン原料の生産量が大幅に増加する可能性がある。

ページトップへ