閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
グラファイト
2022年10月26日 バンクーバー 武市知子

米:豪Syrah Resources社、エネルギー省の補助金を活用しLA州Vidaliaグラファイト精錬所を拡張

 2022年10月20日付けのプレスリリースによると、豪Syrah Resources社は、米エネルギー省より最大219.8mUS$の補助金を受けることが発表された。電気自動車(EV)用バッテリー生産と資源開発の促進のため、同省が国内12州にまたがる約20社を対象に2.8bUS$の補助金を拠出することをホワイトハウスが発表しており、同社への支援はその一部である(2022年10月21日付 ニュース・フラッシュ:EVバッテリー生産と鉱物資源開発の促進のため、エネルギー省は2.8bUS$を拠出参照)。
 同社はモザンビークのBalamaグラファイト鉱山で生産されたグラファイトを用いて11.25千t/年のアノード材を生産するVidalia精錬所の建設を進めている。同精錬所の初期生産量は11.25千t/年だが、4倍の45千t/年に拡張させる最終FSを完了させており、今回のエネルギー省からの補助金は、その拡張事業に充当させる予定である。なお2023年Q3の稼働を予定している。
 2016年6月に丸紅株式会社は、Syrah Resources社がモザンビークで採掘した天然グラファイト鉱石を原料とする球状化天然グラファイトの日本・韓国向け独占販売契約を締結している。また2021年12月、Syrah Resources社は米Tesla社に8千t/年のグラファイトアノード材を供給するオフテイク契約を締結している。他にも同社は米Ford Motor社と韓SK On社(SK on Co., Ltd.:SKO)のJV企業であるBlueOvalSK社や韓LG Energy Solution社と、アノード材の供給に関する契約を締結している。

ページトップへ