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ニュース・フラッシュ

鉱種:
セシウム タンタル リチウム
2022年11月7日 バンクーバー 武市知子

加:連邦政府、中国国有企業3社に対し、保有するカナダの重要鉱物資源企業の株式の売却を命令

 2022年11月2日、Champagne連邦イノベーション・科学・産業相は国家安全保障審査の結果を発表、中国国有企業3社に対し、保有するカナダの重要鉱物資源企業の株式を売却するよう指示した。この審査はカナダ投資法第25条4項1号に基づき、カナダの国家安全保障機関と情報機関により行われたものである。
・中Sinomine(Hong Kong) Rare Metals Resources社(中鉱(香港)稀有金属資源有限公司)に対し、加Power Metals社の保有株式を売却するよう指示。Power Metals社はON州でセシウム、リチウム、タンタルプロジェクトを保有するジュニア企業。
・中Chengze Lithium International社(盛澤鋰業国際有限公司)に対し、加Lithium Chile社の保有株式を売却するよう指示。Lithium Chile社はチリでリチウムプロジェクトを保有するジュニア企業。
・中Zangge Mining Investment(Chengdu)社(蔵格鉱業投資(成都)有限公司)に対し、加Ultra Lithium社の保有株式を売却するよう指示。Ultra Lithium社は、アルゼンチン、カナダ、米国でリチウムプロジェクトを保有するジュニア企業。
 同相は発表の中で、「連邦政府はカナダ企業と協力し、カナダと関心及び価値観を共有するパートナーからの海外直接投資を誘致することを決意している」と述べている。
 連邦政府は2022年10月28日、重要鉱物分野における外国国有企業及び外国政府の指揮下にある民間企業によるカナダ投資法の投資ガイドラインを更新している。それによると、同国企業に純利益(net benefit)をもたらすと見込まれる場合にのみ例外的に承認されるとし、また取引額の規模、直接投資もしくは間接投資などに関わらず、全てが国家安全保障審査の対象になることとなった。(2022年11月1日付 ニュース・フラッシュ:加:連邦政府、重要鉱物分野に対する外国国有企業からの投資規制を強化参照)
 この改正により、投資額の規模などに限らず審査対象となることから、過去に遡って国家安全保障審査及び指示を行うことが可能となった。また今回発表された中国国有企業3社への措置により、カナダ国内にある重要鉱物資産のみならず、カナダに拠点を置く企業がカナダ国外で保有するプロジェクトも国家安全保障の審査対象となることが示され、連邦政府の方針が以前よりも厳しくなったことが表れている。2022年初め、中Zijin Mining Group社(紫金鉱業集団股份有限公司)による加New Lithium社の買収提案に対し、Neo Lithium社の保有資産は南米にあることからカナダの安全保障に脅威とならないとの認識をChampagne連邦イノベーション・科学・産業相は示していた。
 今回いずれも、開発段階にある小規模なジュニア企業3社が対象となった。

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