ウズベキスタン：AGMKにて第3銅選鉱プラント（MOF-3）建設が進捗

　2022年11月8日付けの報道等によると、Almalyk Mining and Metallurgical Complex（AGMK）生産拡大追加施策を規定した、2020年5月26日付け大統領令に基づき、AGMKの第3銅選鉱プラント（MOF-3）建設を含む、YoshlikⅠ鉱床の開発プロジェクトが進んでいる。
　同選鉱プラントは、HPGR（high-pressure grinding rolls：高圧粉砕機）技術と複合選鉱技術（重力選鉱、浮遊選鉱、湿式製錬）により、銅回収率85％にて60百万t/年の能力となる見込みで、2023年の完成を目指している。Yoshlik I鉱床では、露天掘りによって、モリブデンを含む硫化銅鉱床を採掘し、同選鉱プラントに送る。
　HGPR技術により、8割が粒径6㎜の精鉱になるため、工程を省略できる。銅、モリブデンの浮遊選鉱後に黄鉄鉱精鉱をシアンリーチングすることで、金の回収率を上げる。銅精鉱は、長さ4.2kmのベルトコンベアーで製錬所に送られる。工程は自動化される。
　第3銅選鉱プラントは、貯蔵施設、粉砕設備を備えた主工場、浮遊選鉱場、リーチング設備、物流設備、設備修理工場、テーリング設備、福利厚生施設を含む。
　プラントの全体とりまとめ（EPC）は、英Wood plc社が行い、フィーダー（独Aumund社）、コーンクラッシャーとボールミル（露UZTM-KARTEKS社）、HPGR（独Tyssen-Krupp社）、湿式サイクロン分離機（英Weir社）、振動ふるい（南アKwatani社及び露Pnevmash社）、ベルトコンベアー（露BMKh社及び露PTM社）、重力選鉱装置（加Sepro Mineral Systems社）、浮選機及び濾過機（フィンランドMetso Outotec社）を導入する。建設はウズベキスタンのEnter Engineering Pte.社が行う。
　現在、土工事が終了し、コンクリート基礎の打設工事が進行中である。2,100名が建設に従事している。YoshlikⅠ鉱床開発プロジェクトにより、AGMKの電気銅、貴金属の生産量は増加する見込みである。