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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2022年12月6日 バンクーバー 武市知子

米:水質浄化法の改正において、環境保護庁がPebble銅・金プロジェクトの鉱業廃棄物の禁止を勧告

 2022年12月1日付けニュースリリースによると、米環境保護庁(EPA)Region 10の地域事務局はEPA水資源事務局長に対し、水質浄化法(CWA)第404(c)においてAK州Bristol湾での鉱山廃棄物の投棄を禁止するよう、正式な勧告を表明した。同湾の特定の水域において、加Northern Dynasty Minerals社Pebble銅・金プロジェクトに関連する浚渫土や充填物の排出、また同じ鉱床を利用して将来的な鉱山建設・操業の提案を禁止する内容となっている。Bristol湾は、世界最大の天然ベニザケ(sockeye)の回遊地として知られ、廃棄物などにより悪影響が生じる可能性が高いとの判断を行った。
 CWAの改正プロセスは全部で4段階あるが、今回の勧告は3段階目にあたる。今回の勧告が確定した場合、Pebble銅・金プロジェクトは事実上、阻止されることになる。
 今回のEPAの勧告に対し、Northern Dynasty Minerals社CEOは「規制の行き過ぎ」であり、科学的根拠ではなく政治的理由に基づくと批判している。
 2022年5月にEPAはBristol湾の使用に関するCWA第404(c)条の改正案を発表、それに伴い行われたパブリックレビューを受け、今回の勧告が発表された(2022年5月30日付 ニュース・フラッシュ:環境保護庁が水質浄化法第404(c)条の改正案を発表、AK州Bristol湾流域での廃棄物処理を禁止する方針参照)。

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