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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2022年12月7日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:政府、輸出税計画をめぐりニッケル加工業者と会談

 2022年12月2日付け現地メディアによると、同日、海洋・投資調整大臣府は、国内でニッケル加工業に従事する企業のCEOとニッケル金属への輸出税計画に関する会議を開催した。会議には、92社が招待され、海洋・投資調整大臣府のSeptian Hario Seto投資及び鉱業調整担当副大臣が、政府の輸出税計画に関する企業への説明及び情報収集を行った。
 Seto副大臣によると、計画している輸出税制は、国内のニッケル企業が一層加工業に取り組むことで、国内により大きな付加価値を生み出すことを後押しすると共に、国内に埋蔵するニッケルを保護し、政府の歳入を増加させることを目的としている。輸出税の実施時期は未定である。
 ある業界関係者は、ニッケル加工業界は現在、ニッケル金属の販売価格が低迷しており、世界市場でのステンレス鋼の供給過剰がニッケル製錬所の財政を圧迫している状況にあるため、政府が計画している輸出税の延期を望んでいる。
 PT Vale Indonesia(PTVI)のBernardus Irmanto CFOは、「ニッケル輸出税を含むすべての政府規制は、正当な理由があると信じている。特にニッケルの場合、輸出税の根拠は、ニッケルのダウンストリーム化により付加価値を高めることにある。しかし輸出税計画は、生産コストが高いため、現在プラスのマージンを維持するのに苦労しているニッケル金属の生産者にさらに圧力をかけることになるという懸念がある。我々は、全ての利害関係者の利益のバランスをとるために、政府に情報を提供できると信じている」と述べた。
 2022年11月3日、Sri Mulyani財務大臣は、ニッケル銑鉄(NPI)とフェロニッケルに対する輸出税計画は、近く実現する見込みであることを示唆している。
 他の政府関係者によれば、輸出税の目的は、業界関係者や投資家が、NPIやフェロニッケルなどに注目するのではなく、バッテリー材料等、より価値の高いニッケル製品を国内で開発することを奨励することになると述べた。
 政府は、国内に大量に埋蔵するニッケルを活用して、最終的には電気自動車(EV)用のバッテリーを生産し、また自国でEVの組み立てまで行うことを切望している。

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