豪・マレーシア：Lynas社、レアアース選鉱施設のライセンスを3年間更新もマレーシア政府から課された更新条件は免除されず

　2023年2月14日付けの地元メディアによると、豪Lynas Rare Earths社は、マレーシアで操業するレアアース選鉱施設のライセンス更新において、2023年3月3日から3年間、同ライセンスを有効とするマレーシア政府の認可を得た。一方、同政府がこの更新に関して2020年2月に同社に提示した条件は、いずれも免除されなかった。条件の一つである「マレーシアで操業するレアアース鉱石粉砕・浸出処理施設を2023年7月1日までに国外へ移転する」ことに関し、同社は豪WA州で進めるKalgoorlieレアアース選鉱施設の建設がこの日付まで完了しない場合に備えて、免除されるよう同政府と交渉を進めていた。この条件は、同鉱石粉砕・施設で低レベル放射性物質が廃棄されることに一部の政治家や環境活動家などから批判の声が挙がっていたことが背景にある。一方同社は、「我が社が10年間にわたり安全な操業を行ってきた後に提示されたものであり、免除されなかったことに失望している」として、同条件の見直しを同政府に要請するとしている。