閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
グラファイト クロム コバルト タンタル ニッケル マンガン リチウム
2023年2月27日 ヨハネスブルグ 栗原政臣

DRコンゴ:Tshisekedi大統領、グリーンエネルギー金属に関する新規探査事業を模索

 2023年2月8日付けメディアによると、Felix Tshisekedi大統領は同月7日、南アCape Townで開催されたMining Indaba2023で、ダイヤモンドが豊富に産出されるDRコンゴ南部のKasai地域におけるニッケルとクロムの探査を近い将来に開始すると発表した。同大統領は、DRコンゴをグリーンエネルギーへの移行に必要な金属の供給国として確立することを目指しており、同国は現在、コバルト、タンタル、錫、リチウムの加工に対して投資パートナーを探している。米国地質調査所(USGS)によると、DRコンゴはペルーと並んで世界第2位の銅生産国であり、重要な電池用鉱物であるコバルトの3分の2以上の主要生産国でもある。また、リチウム、グラファイト、マンガンなどの埋蔵量も豊富である。しかし、DRコンゴにおいて適切な探査が行われたのは国土のわずか19%に過ぎない、とTshisekedi大統領は述べ、入札を通じた探査により新規鉱床を発見し、相互に有益な官民パートナーシップを確立することが目的であると述べている。この探査プロセスは、新たに設立された国家地質サービスが監督する。同大統領は、規制環境を充実させ、DRコンゴ南東部のリチウム鉱床を中心とした経済特区などのインセンティブを導入することで、新規投資を呼び込む意向である。また同大統領は、金融機関、鉱山業者、設備製造業者、下請業者、リサイクル業者等が、このプロセスでそれぞれの果たすべき役割を担うと述べた。
 豊富な鉱物資源にもかかわらず、DRコンゴは依然として世界最貧国の一つであり、同大統領は、鉱山業者はDRコンゴの人々も恩恵を受けられるようにしなければならないと強調した。

ページトップへ