コロンビア：Antioquia県の違法採掘労働者による抗議行動が深刻化、大統領は対策を指示

　2023年3月21日付け現地報道によると、Antioquia県Bajo Cauca（Cauca川下流地域）は、約2週間にわたり、違法採掘労働者による抗議行動とClan del Golfo（武装組織）の脅威に晒されている。道路封鎖の解除などに当たるため、国軍8千人、国家警察2千人以上が派遣された。
　Antioquia県庁によると、2023年3月2日に始まった抗議行動は、医薬品や食料の供給を難しくし、県内北東部とBajo Caucaの約400千人の住民に影響を与え、道路封鎖のため379校の公立学校が閉鎖され約66千人の生徒が授業を受けられないままなっている。
　この状況に対しPetro大統領は、同県Caucasia市で開催された国家評議会において、脅迫や監禁の犠牲となっている零細企業労働者を支援するため、犯罪集団の暴力行為の影響を受けた地域を統治するよう国軍に命じた。また、国内の小規模採掘労働者をフォーマル化するため、使用機械についての全国調査を行うこと、全国鉱業サミットを招集することを発表した。
　環境省、商工観光省、内務省、防衛省の代表者から構成される国家政府チームと、Antioquia県庁、Bajo Caucaの自治体の市長との会議が行われ、今後のロードマップが定められる予定となった。