ロシア：白金族製錬Krastsvetmet社経営状況悪化

　2023年5月3日付け報道によると、貴金属製錬事業でロシア最大の、Norilsk Nickel社の採掘するパラジウム等貴金属を製錬するKrastsvetmet社の経営状況が悪化、税引前利益が赤字となった。経営悪化の原因は、ウクライナ侵攻の制裁によりLBMA（London Bullion Market Association：貴金属市場協会）等の認定リストから排除されたことにより、貴金属を値引きして販売せざるを得なかったためである。
　2022年の純利益は対前年比で120分の1に減り、119.5mRUB（ロシア・ルーブル）と、過去24年で最も低くなった。売上は72,482mRUBであり、前年より0.7％増えているが、営業費用が1.3倍に増え、67,315mRUBとなった。
　2022年度、同社は金を198t、白金族金属を95t、銀を351t生産した。ロシアにおけるシェアは金56％、白金族87％、銀42％である。