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2023年5月24日 リマ 初谷和則

エクアドル:罷免に直面したLasso大統領が国会を解散、総選挙と大統領選挙実施へ

 2023年5月17日、Lasso大統領は大統領令第741号により国会を解散し、国家選挙審議会(CNE)に選挙の告知を行うよう指示した。憲法148条では、(1)国会の越権行為、(2)国会が国家開発計画を正当な理由なしに繰り返し妨害する場合、(3)深刻な政治危機や内乱、の事由があると判断すれば大統領は国会を解散できるとされ、(2)と(3)を適用する場合は憲法裁判所の承認を要さない。今回、大統領は(3)を適用して国会解散を行った。
 Lasso大統領は国会で弾劾に直面していた。国会の過半を占める野党が、Flota Petrolera Ecuatoriana社とAmazonas Tankersコンソーシアムの石油製品輸送に係る契約を大統領が破棄しなかったことが国に損害を与えたとみなし、責任を追及していた。
 大統領令第741号が官報に掲載された後、CNEは7日以内に国会議員137名と大統領の選挙を告示し、投票は告示後90日以内に実施しなければならない。新規に選出された国会議員と大統領の任期は2025年5月を以て終了する。選挙が実施されるまでの間、Lasso大統領は法律を含む大統領令の発出を通じて統治することになるが、大統領令は憲法裁判所に審査されなければならない。

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