ペルー：エネルギー鉱山省、許認可規則見直しに着手、鉱業プロジェクト9件を推進

　2023年5月29日付け現地報道によると、エネルギー鉱山省（MINEM）は、現在最大2年程を要する鉱業プロジェクトの許認可取得期間を大幅に削減するための手続き規則の見直しに取り組んでおり、既に環境許認可の手続き改善を目的とする大統領令案文を作成し、関連機関へ送付し意見やコメントを受け付けている。
　MINEMは経済財務省（MEF）と連携し、水資源庁（ANA）、自然保護区管理局（SERNANP）、森林・野生動物庁（SERFOR）等とも調整を行うほか、世銀からも支援を受けることが予定されている。
　特に優先案件としてInmaculada金・銀鉱山拡張プロジェクト（Ayacucho州）、Toromocho銅鉱山拡張プロジェクト（Junin州）、Zafranal銅プロジェクト（Arequipa州）3件の鉱山建設許可を、また探鉱案件としてはLa Zanja金プロジェクト（Cajamarca州）、Quicay II銅プロジェクト（Pasco州）、La Paccha金プロジェクト（La Libertad州）の環境許認可審査を、さらにSoledad銅・金探鉱プロジェクト（Ancash州）、Tambomayo多金属鉱山プロジェクト（Arequipa州）、Jasperoide金・銅探鉱プロジェクト（Cusco州）については活動開始許可の手続きを推進する方針を示した。
　一方で鉱業石油エネルギー協会（SNMPE）のGalvez前会長は、鉱業関連許認可の多くは環境省や文化省等、MINEM以外の省に拠るところが多いとして、政府やMINEMによる手続き軽減の取り組みに懐疑的な見方を示し、プロジェクトによっては4年かけても許認可が取得できないケースもあるとコメントした。