インドネシア：PTVI、ニッケル価格の下落が続けば外部資金を求める可能性も

　2023年5月8日付け現地メディアによると、PT Vale Indonesia（PTVI）は、現在ニッケル価格が下落傾向にある中で、外部からの資金調達を検討している。
　同社のBernardus Irmanto財務部長によると、同社は過去数年間、ニッケル価格が好調だったため、内部キャッシュフローにより事業資金を調達してきた。しかし、現在ニッケル価格が低迷しており、2024年まで低迷が続くようであれば、同社は社債や銀行融資等の外部からの資金調達が必要になる。
　現地メディアによると、特にインドネシアのニッケル生産量増加による供給過剰と世界的な景気後退に伴う需要減退により、ニッケル価格に対する下落圧力が働いている。2023年5月5日のLMEニッケル価格は23,942US$/tで、2023年初めの31,150US＄/tから約23％下落した。
　PTVIのFebriany Eddy社長は、価格の下落は一時的なものであり、現在の市場状況を考慮すると、ニッケル価格が2023年中は20,000US$/t以上の「妥当なレベル」に留まることを期待していると述べた。