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チリ:Hernando鉱業大臣、国家リチウム戦略に関して発言
2023年5月31日付け地元メディアは、Hernando鉱業大臣が国家リチウム戦略に関して発言したと報じた。同大臣の発言内容は以下のとおり。
Instituto Tecnológico y de Investigación Público de Litio y Salares(技術研究所)は、科学技術の観点からリチウム事業開発の柱となる。Empresa Nacional del Litio(国営リチウム企業)は、採掘事業分野だけでなくより幅広い分野(バッテリーセル、リチウム金属電池等)で活躍することになるだろう。国営リチウム企業を設立する法案は、地域社会、学識経験者、リチウム問題に関わる全ての関係者が参加する対話が終了した時点で国会に提出される予定である。同法案の提出は、2023年末ごろになるだろう。
現在、Atacama塩湖でリチウムを生産しているSQM社及び米Albemarle社との交渉に関しては、おそらく法的及び行政上の問題でさらに時間がかかることが予想されるが、政府はSQM社と2023年中に合意したいと考えている。同大臣は、SQM社との交渉に関して、「国にとってだけでなくSQM社にとっても有益なビジネスでなければ関心が持たれないだろう。もしSQM社と合意が成立しない場合、結果として2030年にSQM社がAtacama塩湖で結んでいる契約が終了することになる。しかし、政府は2030年までの間、同塩湖に立ち入ることができない。政府は現在の契約を厳守するだろう。」と述べている。一方、Albemarle社に関しては「2043年に契約が終了することから、まだ時間はある。Albemarle社はできるだけ早い時期に交渉を開始することに関心を示している。」と述べている。
同大臣の説明によれば、環境省、鉱業省、科学技術省はどの塩湖が保護の対象となるか、どの塩湖で採掘を行うことができるのか分析を行う予定であるという。