エクアドル：先住民連盟CONAIE、環境協議実施に係る大統領令を拒否、鉱物採掘反対のデモ実施へ

　2023年6月7日付け現地報道によると、CONAIE（エクアドル先住民連盟）と全国反鉱業戦線（Frente Nacional Anti Minero）は、鉱物採掘反対のデモを同月13日に実施すると発表した。CONAIEのIza会長は、各地方政府に「生命と自然を守るための指令（mandatos por la defensa de la vida y de la naturaleza）」を提出するため、デモを各県の中心都市で実施すると宣言した。
　また、環境協議実施に係る規則を定める大統領令第754号は違憲であるとの訴えを憲法裁判所に提出する方針を示した。Iza会長は、本大統領令を違憲とした理由は、「環境協議」と先住民を対象とする「自由かつ情報に富む事前協議」を政府が混同しているためであると説明、さらに2022年の政府との合意事項の1つに「自由かつ情報に富む事前協議」の法を制定すること（2022年9月15日付 ニュース・フラッシュ：エネルギー天然資源部会が閉会、事前協議の制度が整うまで新規鉱業権を発給しないことなどを合意参照）があったが、政府はそれを拒否したため、と言及した。
　全国反鉱業戦線のCorral会長は、本訴えは社会的闘争ではあるが政治的闘争ではないとし、「選挙キャンペーンに利用することは認めない」と述べた。
　そしてIza会長は、総選挙投票日（2023年8月20日）に合わせて行われるYasuní国立公園における石油生産の是非を問う国民投票と、「Quito sin Minería（鉱業のないQuito）」への支持を問う住民投票について、これら実施に賛同する意向を示した。