メキシコ：加Silver Bull Resources社、国際投資紛争解決センターへの仲裁申立を発表

　2023年6月29日付けニュースリリースによれば、Silver Bull Resources社は、同社が保有するSierra Mojada亜鉛・銀プロジェクト（Coahuila州）で続く違法封鎖活動に関し、北米自由貿易協定（NAFTA）および米国・メキシコ・カナダ協定（USMCA）に反するとし、メキシコ政府を相手に国際投資紛争解決センター（ICSID）に仲裁申し立てを正式に開始したことを明らかにした。この封鎖活動は、地元労働組合が2019年9月以降継続しているもので、以来同社はプロジェクトの活動中断を余儀なくされている（2021年4月9日付 ニュース・フラッシュ：Sierra Mojada亜鉛・銀プロジェクトで違法な封鎖活動が続く参照）。
　同社声明によれば、2023年3月にメキシコ政府に対し仲裁を開始する意向を伝えた後、同年5月末に政府関係者と会合を開き解決を図ったものの、NAFTAに基づく90日間の友好的解決期限を同年6月2日に迎えていた。Silver Bull社は、メキシコ政府がこの違法活動を認めた結果同社の投資が保護されなかったと主張し、政府に対し約178mUS$の賠償を請求する意向を明かしている。