メキシコ：2022年停滞中の鉱業プロジェクト割合は全体の69％に

　2023年7月4日付け業界紙によれば、外資系企業によるメキシコ国内の鉱業プロジェクト計1,218件のうち、2022年時点で停滞しているプロジェクトは837件で全体の69％を占めた。この統計は、メキシコ鉱業会議所（CAMIMEX）が発表した2022年報告書から明らかとなった。そのうち金属別プロジェクト内訳は、貴金属751件、多金属182件、銅167件、鉄74件、リチウム24件、その他20件となっている。
　業界紙はリチウムプロジェクトの状況に焦点を当て、次のとおり紹介している。

• Elektraプロジェクト（加Rockland Resources社、Sonora州）
  2022年の鉱業法改正により国がリチウムの開発・採掘を独占することを受け、Rockland Resources社は同年、政府の方針が明らかになるまでの間プロジェクトの活動を一時中断することを発表した。
• Sonoraプロジェクト（中Ganfeng Lithium社（贛峰鋰業股份有限公司）、Sonora州）
  Ganfeng Lithium社は2022年9月、Sonoraプロジェクトの開発推進を改めて言明していた。同社公式情報によれば建設作業を加速化すると示されているものの、直近の進捗状況に関する情報は掲載されていない。なお、生産開始時期は2024年第2四半期と計画されていた。

　他のプロジェクトに関しては、既に付与された鉱業権に何らかの問題を抱えていることや、社会的紛争の発生、環境天然資源省による環境影響評価の非承認、資金調達の難航、企業買収などが主な要因と報告された。