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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2023年7月10日 ジャカルタ 白鳥智裕

インドネシア:Harita Nickel社、北東アジアへの硫酸ニッケル輸出を目指す

 2023年6月30日現地メディアによると、PT Trimegah Bangun Persada(Harita Nickel社)は、日本や韓国等の電気自動車(EV)生産国に硫酸ニッケルを輸出する可能性を模索している。PT Trimegah Bangun PersadaのRoy A. Arfandy社長は同月28日の記者会見で、「我々は、韓国や日本のEV企業に硫酸ニッケルを輸出することに前向きである」と述べた。PT Trimegah Bangun Persadaは、子会社のPT Halmahera Persada Lygend(PT HPL)を通じて、2023年6月上旬に硫酸ニッケルの輸出を開始した。290のコンテナに詰められた合計5,584tの硫酸ニッケルは、同社のビジネスパートナーのひとつに出荷された。
 Roy社長によると、世界最大のバッテリーメーカーが中国に集中していることから、PT HPLの製品のほとんどは中国向けに輸出される。
 現在、インドネシアは国内にEVバッテリーカソードと前駆体工場がないため、硫酸ニッケルをまだ国内市場に販売していない。PT HPLは、PT Trimegah Bangun Persada(持分45.1%)、中Lygend Resources Technology社(持分36.9%)、シンガポールKang Xuan(18%)によって所有され、北Maluku州Obi島で国内初の硫酸ニッケルプラント(硫酸ニッケル生産能力240千t/年)の1つを運営している。

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