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加:MB州、重要鉱物戦略を発表
2023年7月25日付けのプレスリリースによると、Stefanson MB州首相とWharton MB州経済開発・投資・貿易相は「MB州重要鉱物戦略(Manitoba Critical Minerals Strategy)」を発表した。Stefanson同州首相は新戦略のビジョンとして、土地や天然資源、また人々を尊重する方法で同州の鉱物資源部門が成長及び繁栄するとともに、高い環境・社会基準を満たす持続可能な経済成長の促進を掲げている。なお同州にはカナダの重要鉱物として指定されている31鉱種のうち、リチウムやグラファイト、ニッケル、コバルト、銅、レアアース元素など29鉱種が存在している。
同戦略では以下6つの柱が定められている:(1)MB州重要鉱物の競争優位性に対する世界的認知度を高める、(2)鉱物資源経済における先住民の参画促進、(3)質の高い地球科学情報、(4)規制及び許認可プロセスの合理化、(5)付加価値の高い加工・製造事業の誘致、(6)トレーニング及びスキル開発。
さらに以下の新アクションが特定された。
- 先住民グループと共同で鉱業諮問リーダーシップテーブル(Mining Advisory Leadership Table)を設立して先住民族との関係性を強化し、収益分配を検討するとともにコミュニティのキャパシティ開発ファンドを設立する。
- 同州の高等教育機関による重要鉱物の研究を支援するため、地球科学ファンドを設立して公開データを増やし、また研究と資金を活用するため連邦政府と協力し、同州内における重要鉱物鉱床のさらなる特定及び評価を行う
- 同州の鉱物探査税額控除(Manitoba’s Mineral Exploration Tax Credit)を、連邦政府の新たな重要鉱物探査税額控除(Critical Mineral Exploration Tax Credit)に整合させる。
- 連邦の戦略的イノベーションファンド(Strategic Innovation Fund)を活用して鉱物の加工事業に投資するとともに地域のバリューチェーンを構築し、また新たなインセンティブを設けて同州内に重要鉱物の加工及び製造事業を誘致・促進するため、産業界と協力する。
- 北部鉱業カンファレンスの開催に向けて支援する。
MB州の鉱物探査への支出額は、2020年は67.7mC$、2021年は99.2mC$、2022年は170mC$と、過去3年間に亘り大幅に増加している。Fraser Instituteによる鉱業の投資魅力度調査では、同州は2022年は14位となっており、2020年の37位、2021年の32位から上昇している。また現在50社近くが同州で重要鉱物の探査事業を行っており、今後数年でトップ10入りを果たすべく努力しているとWharton MB州経済開発・投資・貿易相は述べている。
同州政府は2024年春に同戦略の具体的なアクションプランをまとめたManitoba Minerals Action Planを発表する予定である。
MB州の重要鉱物戦略の内容は以下のリンクでダウンロード可能である:
https://www.gov.mb.ca/iem/explore/files/criticalmineralsstrategy.pdf


