ドイツ・EU：Li-Cycle社、欧州でバッテリーリサイクル業務を開始

　2023年7月27日付けのプレスリリースによると、加Li-Cycle社は、独Magdeburgにおいて、欧州で同社初となるLIB（リチウムイオン電池）の回収・処理工場の操業開始を発表した。同社は、LIBのハブ・アンド・スポーク・リサイクル・ネットワークの整備を進めており、複数の回収・処理施設でLIBをブラックマスに変え、リチウム、ニッケル、その他の金属に分離する中央リサイクル工場に供給する。今回操業開始した独拠点は、10千t/年の処理能力を有し、最終的には30千t/年の処理能力を確保する計画としている。
　同社は、ノルウェーとフランスにも同様のバッテリー回収・処理施設を建設中であり、2026年末か2027年初めに操業を開始する予定のイタリアのリサイクル工場にブラックマスを供給する。なお、イタリアの工場が操業を開始するまで、欧州で生産されたブラックマスは、米New Yorkにある北米工場に送られるという。
　同社のTim Johnston取締役は、「欧州でリチウム採掘に強い反対がある中、当社が欧州におけるリチウムサイクルにより、域内最大のリチウム生産者の1つになる可能性がある」と述べている。