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パナマ:加First Quantum Minerals社、国際仲裁手続きを開始
2023年12月1日付けプレスリリースの中で、加First Quantum Minerals(FQM)社は、同社の現地法人Minera Panamá社とパナマ政府が合意したCobre Panamá銅鉱山の鉱業コンセッション契約及びカナダ・パナマ自由貿易協定に基づく権利を保護するため、国際仲裁手続きを開始したことを明らかにした。
同コンセッション契約を定める法律に対してパナマ最高裁が違憲判決を下したことを受けて(2023年11月30日付 ニュース・フラッシュ:最高裁、Cobre Panamá銅鉱山の鉱業コンセッション契約を違憲と判断参照)、Laurentino Cortizo大統領は同年11月28日、「鉱山の秩序ある安全な閉鎖のための移行プロセス」を開始するとして、Cobre Panamá銅鉱山を閉鎖する方針を表明していた。
FQM社は透明性と法令順守の徹底が事業の根幹であり、合意に向けた建設的な対話に引き続きオープンであると強調した上で、今回の違憲判決では長期的な閉山計画が考慮されていないと指摘、閉山にあたっては尾鉱や水処理施設の管理等に関する政府の計画に加えて、様々な環境保全計画の適切な実施が求められる。また、現在同社が資金提供を行っている国有保護区の管理や将来的な鉱山修復、生物多様性の保護に関する資金計画等も明確化される必要があるとしている。同社によれば、閉山プロセスには少なくとも5~10年が必要とされる。
Cobre Panamá銅鉱山操業をめぐる一連の動きを受けて、FQM社は2023年の生産ガイダンスを一時停止している。
抗議活動が沈静化すれば鉱山操業が再開されるとの楽観的見方もあるものの、2023年11月に「全国土における金属鉱業の探査、抽出、輸送、および採掘の利益のためのコンセッション付与を禁止する法律」が施行されたことから(2023年11月13日付 ニュース・フラッシュ:新規鉱業コンセッション発給を禁止する法律を制定参照)、パナマ政府とFQM社が新たな協定を締結することは難しくなっている。
関係者によれば、Cobre Panamá銅鉱山の閉鎖によって少なくとも2,500以上の企業が影響を受けるとされている。7千人の鉱山労働者と、サプライヤー及び請負業者を含む40千人の労働者からはパナマ政府に対して反発の声が挙がっており、少なくとも何らかの補償がなされるべきだと主張している。


