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ニュース・フラッシュ

鉱種:
チタン 亜鉛 鉄鉱石 アルミニウム/ボーキサイト レアアース/希土類 リチウム
2024年2月8日 サンティアゴ 兵土大輔

ブラジル:鉱業協会、鉱業セクターの今後5年間の投資が64.5bUS$に達すると予測

 2024年1月31日付けでブラジル鉱業協会(IBRAM)は、2024~2028年のブラジルの鉱業部門への投資額が64.5bUS$に達し、2023~2027年の投資額(50bUS$)を28.8%上回る予測を発表した。IBRAMによると、この増加の背景には物流プロジェクト、リチウム等の重要鉱物セグメントのプロジェクトに加えて、鉱山会社による新たな社会環境投資があるという。鉄鉱石プロジェクトへの投資はセグメント別で最も多い17.3bUS$(全体の27%)に達し、続いて社会環境プロジェクト(10.67bUS$)、物流プロジェクト(10.36bUS$)、銅(6.74bUS$)、肥料(5.58bUS$)となっている。ボーキサイト、亜鉛、金への投資額は2028年までにそれぞれ63.4%、47.8%、45.8%減少する一方、希土鉱物への投資額は150mUS$から1.45bUS$、リチウムへの投資額は433mUS$から1.19bUS$、チタンへの投資額は151mUS$から600mUS$にそれぞれ増加すると予測している。州別ではMinas Gerais州への投資が17.23bUS$で全体の30.6%を占め、続いてPará州(15.72bUS$、28%)、Bahia州(9bUS$、16.1%)となっている。また、2023年のブラジルの鉱業セクターの売上高は248.2bBRL(ブラジルレアル)で、2022年の売上高(250bBRL)とほぼ同水準であった。輸出量は392百万tで、2022年の輸出量を9.5%上回り、鉄鉱石の輸出が全体の71%を占めた。ブラジル政府が2024年1月22日に発表した新産業政策で、鉱業はエネルギー転換、脱炭素化、国家産業の技術開発のための戦略的セクターとして位置づけたことから、IBRAMは2024年もポジティブに推移すると予測する一方、一部の州や自治体で鉱業活動に対し税金を設けていることを批判し、鉱業に対する選択的課税を含む税制改革に対する懸念も表明している。

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