豪：連邦政府、豪州炭素クレジット制度の定期見直しに関する報告書を発表

　2023年12月19日付けのメディアによると、豪連邦政府が、気候変動政策について専門的な助言を行う同政府の独立機関「Climate Change Authority」を通じ、豪州炭素クレジット（Australian Carbon Credit Unit：ACCU）制度の基づく法律「Carbon Credits (Carbon Farming Initiative) Act 2011（CFI法）」に関する3年毎の定期見直しを完了し、報告書を発表した。この見直しでは、ACCU制度は基本的には適切に策定されたものである一方で、信頼性や透明性、GHG排出削減量の測定方法、GHG排出削減以外に社会に与える恩恵、パリ協定への整合性などで、改善の余地があるという見解のもと、15項目の提言がなされた。第14項目で、ACCU制度の対象となるGHG排出削減の方法に、大気からCO₂を直接回収して貯留する技術や、酸化マグネシウムなどの鉱物にCO₂を固定させて建材などに使用される炭酸塩を製造する「鉱物炭酸塩化（mineral carbonation）」の技術を含めるよう、CFI法を改正することが望ましいと述べている。