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ニュース・フラッシュ

鉱種:
カリウム リチウム
2024年5月8日 リマ 初谷和則

ボリビア:炭化水素エネルギー大臣、リチウム開発の前政権下における問題と現政権下における成果を説明

 2024年4月25日付けで炭化水素エネルギー省は、2008~2020年のボリビアリチウム公社(YLB)の管理が不十分だったためUyuni塩湖(Potosí県)のリチウム開発プロジェクトは進まず、危機に直面した点を指摘した。そのため現政権は、事業の方向を変え、国家へのさらなる経済的なダメージを回避すべく、設計とエンジニアリングの欠陥を全て修正する必要が生じたという。
 Molina炭化水素エネルギー大臣は、国家への経済的損失を伴う不正は2013~2017年に起こり、軌道修正が数年前に開始されたと述べた。同大臣は、2008~2020年にYLBが行った投資が4,871mBOB(ボリビアーノス:約700mUS$)であったのに対し、同期間の収入が98.90mBOB(約14mUS$)でしかなかったと報告し、容認不可能な条件でプロジェクトを承認・実行した元閣僚と元YLB職員の管理を疑問視した。また、Morales政権時の活動と現政権の3年間の活動が根本的に異なると述べた。YLBによれば、2021~2024年の投資額は1,346mBOB(約193mUS$)、収入は1,437mBOB(約206mUS$)で、収入が投資を上回っており、国家の資源管理における効率的かつ責任ある経営によって投じられた資金の短期の回収が保証されているという。
 塩化カリウムの2008~2020年の生産量が65,867tであったのに対し、2021~2023年は195,139t、また炭酸リチウムの2008~2020年の生産量が844.8tであったのに対し、2021~2023年は2,050tで、生産量が大幅に増加したことは明白だという。

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