ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- ニッケル
加:豪Wyloo Metals社、ON州Sudbury市とMOUを締結しEV用バッテリー材料の加工施設の土地を確保
2024年5月29日付けのプレスリリースによると、豪Wyloo Metals社はON州Greater Sudbury市とMOUを締結し、バッテリー材料の加工施設を建設する土地を確保した。同施設はカナダ初の、鉱物生産から前駆体カソード活物質(pCAM)までを生産する統合されたソリューションを確立し、同国の電気自動車(EV)バッテリーサプライチェーンにおけるギャップを埋める予定である。同社カナダ事業所のCEOは、同施設がEVバッテリーの主要原料である低炭素硫酸ニッケルとニッケル主体のpCAMを生産することで、カナダ国内のEVバッテリーサプライチェーンの発展に寄与すると述べている。
同施設では、同社がON州Ring of Fire地域で進めるEagle’s Nestニッケルプロジェクトの鉱物を原料とするとともに、第三者からのニッケル含有原料やバッテリー材料のリサイクルも使用する予定である。これにより同国で発表されているEV投資に必要なニッケル需要の50%を満たせる生産能力を構築できるとの見方を同社CEOは示している。
同社は同プロジェクトのスコーピング・スタディを完了させている。Eagle’s Nestニッケルプロジェクトは2027年の建設開始を予定しており、それに続いて同施設の建設を開始する予定である。
またファースト・ネーションのAtikameksheng Anishnawbek族とWahnapitae族は同プロジェクトへの支援を表明しており、パートナーシップを締結する意向を示している。経済的・社会的・環境的利益の共有やその他の協力の機会を確保するため、特に先住民コミュニティとのステークホルダーとのエンゲージメントに努め、潜在的なパートナーシップの調査と特定を行うとしている。
