閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石 シリコン(ケイ素) リン
2024年6月14日 バンクーバー 武市知子

加:連邦政府、重要鉱物リストを更新し3鉱種を追加

 2024年6月10日付けのプレスリリースによると、連邦政府はクリティカルミネラル(重要鉱物)リストを更新し、31鉱種から34鉱種へと新たに3鉱種を追加した。新たに追加されたのは、グリーンスチールと脱炭素化に不可欠な高純度鉄、リン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーの生産や肥料の生産に使用されるリン、半導体とコンピューターチップの生産に必要な金属ケイ素である。同国は2021年に初めて重要鉱物リストを発表しており、以下の31鉱種が指定されている。
(鉱種名のアルファベット順)アルミニウム、アンチモン、ビスマス、セシウム、クロム、コバルト、銅、蛍石、ガリウム、ゲルマニウム、グラファイト、ヘリウム、インジウム、リチウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ニッケル、ニオブ、白金族、炭酸カリウム、レアアース、スカンジウム、タンタル、テルル、錫、チタン、タングステン、ウラン、バナジウム、亜鉛
(2021年3月17日付 ニュース・フラッシュ:連邦政府、クリティカルミネラルリストに31鉱種を指定参照)
 リストは3年ごとの更新が定められており、州・準州政府や探鉱・採掘業や製造業、先住民組織やコミュニティとの協議を経て更新された。
 カナダが「重要鉱物」として選定する基準は以下のとおり:

  • サプライチェーンが脅威にさらされており、かつ
  • その鉱物がカナダ国内で生産できる、合理的な可能性があること

 さらに以下いずれかの基準を満たす必要がある:

  • カナダ経済または国家安全保障に必要不可欠である
  • 持続可能な低炭素経済及びデジタル経済への移行にあたり必要である
  • カナダがグローバル・サプライチェーンの中で持続可能かつ戦略的なパートナーとして位置づけられる

 また現地報道によると、2024年3月に加First Phosphate社はQC州天然資源林業省から鉱業のリサーチとイノベーションのための助成金を受けている。北米全域のLFPバッテリーのカソード活物質の需要に対応できるよう、同社はQC州Saguenay-Lac-St-Jean地方においてLFPバッテリーの開発を目指している。

ページトップへ