ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- その他
ペルー:政府、Florencia-Tucari鉱山による汚染を理由にMoquegua州Coralaque川流域への非常事態宣言を決定
2024年7月11~16日付け現地報道によると、Muchoエネルギー鉱山大臣は、Castro環境大臣と共にMinera Aruntani社Florencia-Tucari鉱山(Moquegua州)によるCoralaque川汚染状況を確認後、本エリアを対象とする非常事態宣言と、本鉱山の完全閉山と環境修復を目的とする緊急政令の発出を発表した。また地元Quinistaquillas区に環境評価監査庁(OEFA)の常設オフィス開設、環境・健康被害者への対応、Minera Aruntani社への勧告等を実施する方針を示した。
本問題は長年の懸案事項であり、地元住民らは2017年頃から被害を訴えているほか、2019年にはリーチングプラントの酸性排水がCoralaque川支流の2本の沢に流入してOEFAが操業停止を命令、MINEMはMinera Aruntani社が積み立てていた保証金による対策を発表した。また2021年にも非常事態宣言が発出され、MINEMの依頼を受けたActivos Mineros社が河川に流入していた酸性排水をプールへ導水する緊急対策を行ったほか、2023年にActivos Mineros社がMinera Aruntani社の閉山計画書実行状況を調査したところ、履行状況は非常に悪く、本鉱山の完全な閉鎖には約2bPEN(ソーレス)を要するとの見通しを示していた。
さらにAreqiupa州のSanchez知事は、Coralaque川を支流とするTambo川でも長年汚染が発生しているとし、法的責任を追及する考えを示している。
