コロンビア：Santurbán高地自然保護区に係る国際訴訟、加Eco Oro Minerals社の政府への補償請求を却下

　2024年7月17日付け現地報道によると、Santurbán高地自然保護区（Páramo de Santurbán、Santander県とNorte de Santander県）における採掘プロジェクト禁止を不服とし、加Eco Oro Minerals社はコロンビア政府に対する補償請求を訴えたが、国際投資紛争解決センター（ICSID）は同社の訴えを退ける判決を言い渡した。
　コロンビアの国家司法弁護庁（Agencia Nacional de Defensa Jurídica del Estado、ANDJE）によると、Eco Oro Minerals社は、Santurbán高地自然保護区での採掘禁止を受けてコロンビア当局が実施した措置により、金採掘プロジェクトが妨げられたと主張した。上記の措置はカナダ・コロンビア間の自由貿易協定（FTA）第811条で禁止されている投資の間接収容に当たるとし、さらに第805条で定められた投資に係る最低水準を満たしていないとした。同社は690mUS$及び利息（計約1,100mUS$）の補償請求をしたが、損害の証拠を示すことができず、本訴えは却下された。
　近年は加Red Eagle社、加Montauk Metals社も同様にSanturbán高地自然保護区の採掘プロジェクト禁止について補償請求を行ったものの、いずれも却下されている。3件の請求額の合計は1,500mUS$に達する。