加：ベルギーUmicore社、ON州EVバッテリー部品の生産工場の建設を延期

　2024年7月26日付けの現地報道によると、ベルギーUmicore社はON州で建設を予定していた約2.76bC$規模の電気自動車（EV）用バッテリー部品工場への投資を延期するとともに、北米での拡張計画の見直しを開始したことを発表した。レビュー結果は2025年Q1にも公表されるという。同社は2024年6月に中国メーカーとの契約が実現しない見込みであること、また既存契約が予想より早く終了することを明らかにしており、減益を計上していた。また最近になって同社のバッテリー材料に対する顧客の需要予測が急減しているとも明らかにしている。
　このON州の工場では約600名の新規雇用を創出し、800千台以上/年のEVに搭載できるカソード活物質（CAM）と前駆体カソード活物質（pCAM）を生産する予定であった。また建設を支援するため連邦政府は最大551.3mC$、ON州政府は最大424.6mC$の補助金を提供することを発表していた。なお両政府ともUmicore社への補助金をまだ提供しておらず、ON州のEV用バッテリー産業の発展の可能性についても意欲的な姿勢を崩していない（2022年7月15日付 ニュース・フラッシュ：加：ベルギーUmicore社、ON州でEVバッテリー部品の生産工場を建設、2023年10月19日付 ニュース・フラッシュ：加：連邦政府とON州政府、EVバッテリー工場に約1bC$の補助金を拠出参照）。