ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- ネオジム プラセオジム レアアース/希土類
加:SRCのレアアース処理施設、北米で初となるレアアース金属を生産
2024年9月16日付けのプレスリリースによると、Saskatchewan Research Council(SRC)はSK州Saskatoonにあるレアアース処理施設において、予定よりも早い2024年夏に商業規模でレアアース金属の生産を開始した。これによりSK州は北米で初めて、そして唯一、レアアース金属の生産を実現した州となった。同施設では自社で開発した最先端の自動化の製錬技術により、純度99.5%以上、転換率98%以上で10t/月のネオジム・プラセオジム(NdPr)を生産できる。SRCは2024年12月末までにレアアース金属の生産量を40t/月に拡大する計画で、順調に進んでいる。
SRCは2024年7月、同施設でレアアース酸化物をレアアース金属に製錬するトーリング契約を複数の国際的な顧客と締結した。これにより同施設がフル稼働する前に、レアアース鉱物への先行投資を抑えながら商業規模で技術を実証することが可能となった。またフル稼働は2025年初頭を予定しており、同施設は電気自動車(EV)500千台分の動力に相当する約400t/年のNdPr金属を生産する計画である。
2020年以降、SK州政府は71mC$、連邦政府は30mC$の資金援助を同施設に提供している。これらの補助金によりSRCは最先端の独自技術を導入し、鉱物から金属までの垂直統合型及び水平統合型の施設を建設できた。SRCはカナダ国内で第2位の規模を誇る研究・技術機関である。
関連ニュース:
2023年5月31日付 ニュース・フラッシュ:SRC、カナダ初となるレアアース処理用の溶媒抽出セル技術の設計及び製造に成功参照