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その他:ICSGの銅需給予測、2024年は469千t、2025年は194千tの供給過剰
2024年9月24~25日、国際銅研究会(ICSG)がポルトガルLisbonで開催され、銅の2024年及び2025年需給予測について協議が行われた。その結果、銅の需給バランスについて、2024年は469千t、2025年は194千tの供給過剰と予測した。
供給面では、銅鉱石生産量について、2024年は対前年比1.7%増、2025年は同3.5%増と予測した。2024年は、主要鉱山の生産量改善が加First Quantum社のCobre Panama銅鉱山閉山に伴う330千tの減少を相殺したこと、2023年上半期の減産からの回復や生産能力増強を主な増加要因としている。2025年は、DRコンゴKammoa-Kakula銅鉱山やモンゴルOyu Tolgoi銅鉱山における生産増強、露Malmyzhskoye銅鉱山の操業開始を主な増加要因として見込んでいる。
また、銅地金生産量について、2024年は対前年比4.2%増、2025年は同1.6%増と予測した。主要生産国でのメンテナンス、事故及び操業上の問題からの回復に加え、DRコンゴ及び中国におけるプラントの新設・増設や、二次精製の生産の増加が見込まれる。2025年については、一次電解精錬生産量は精鉱の供給制約によって制限されるものの、スクラップからの二次精製の生産拡張により増加すると見込んでいる。
需要面では、銅地金消費量について、2024年は対前年比2.2%増、2025年は同2.7%増と予測した。中国における増加や、インド等における新たな半導体生産能力の拡大が需要の後押しとなるほか、主要国におけるインフラ整備、世界的なクリーンエネルギー及び電気自動車(EV)への移行傾向が長期的な需要を支えるとしている。


