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- 鉱種:
- 亜鉛
その他:ILZSGの亜鉛需給予測、2024年は164千tの供給不足、2025年は148千tの供給過剰
2024年9月26日及び27日、国際鉛亜鉛研究会(ILZSG)がポルトガルLisbonで開催され、亜鉛の2024年及び2025年需給予測について協議が行われた。その結果、亜鉛の需給バランスについて、2024年は164千tの供給不足、2025年は148千tの供給過剰と予測した。
供給面では、亜鉛鉱石生産量を2024年は対前年度比1.4%減の12.06百万t、2025年は同6.6%増の12.86百万tと予測した。2024年は、2023年後半にアイルランドTara亜鉛鉱山、ポルトガルAljustrel鉛・亜鉛鉱山がそれぞれ保守点検に入ったこと、中国、カナダ、南ア、米国での生産量減少、ペルーAntamina銅・亜鉛鉱山の生産量の大幅減等を見込んでいる。2025年は、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ポルトガル、アイルランドでの生産量増加や、ロシアOzernoye亜鉛・鉛鉱山の操業開始等により増加すると予測する。
また、亜鉛地金生産量を、2024年は対前年度比1.8%減の13.67百万t、2025年は同3.9%増の14.19百万tと予測した。2024年は、中国での減少に加え、加QC州にあるGlencoreのCEZinc精錬所の近代化工事に伴い、ペルーとカナダでも生産量の減少が予想される。2025年は、精鉱の利用可能性の拡大により、豪州、カナダ、中国、日本、オランダ、ロシア、ノルウェーでの増加が予想される。
需要面では、亜鉛地金の消費量を2024年は対前年度比1.8%増の13.83百万t、2025年は同1.6%増の14.04百万tと予測した。2024年は、中国、フィンランド、フランス等で需要が増加する一方、ブルガリア、ドイツ、イタリア、ポーランドでは減少と予想される。2025年は、中国、欧州、インド、ベトナムで増加する一方、韓国では減少と予想される。


