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ニュース・フラッシュ

鉱種:
リチウム
2024年10月18日 バンクーバー 武市知子

米:GM社、625mUS$を出資して加Lithium Americas社とNV州Thacker Passリチウムプロジェクト開発のJVを組成

 2024年10月16日付けのプレスリリースによると、加Lithium Americas社は米General Motors Holdings(GM社)とNV州Thacker Passリチウムプロジェクトの開発を目的とするJVを設立するため新たな投資契約を締結し、GM社が625mUS$を出資すると発表した。GM社は同プロジェクトの権益38%を取得し、Lithium Americas社が残りの権益62%を保有、またLithium Americas社がオペレーターとしてプロジェクトの管理を行う。
 GM社の投資額625mUS$の内、430mUS$は同プロジェクトの第1フェーズの建設支援の直接的な現金出資として、195mUS$は米エネルギー省(DOE)からの条件付融資の信用状として出資される。DOEからの融資は2025年半ばに提供される予定だが、それに先立ち準備金勘定として約195mUS$の資金調達が同社に求められていた(2024年3月18日付 ニュース・フラッシュ:加Lithium America社、NV州Thacker Passの処理施設建設のため2.2bUS$の融資を米エネルギー省から受ける参照)。
 なおGM社は2023年1月に同プロジェクトの開発に向けて650mUS$の株式投資を行うことを発表しており、その内の2回目の出資分330mUS$の支払いを2024年末に延期することを同年8月に発表していた。今回締結されたJV契約は、その延期された投資に置き換えられるものである(2023年2月2日付 ニュース・フラッシュ:GM社と加Lithium Americas社、NV州Thacker Passリチウムプロジェクトへの共同投資及び供給契約を締結参照)。
 またGM社は、同プロジェクトの第1フェーズの生産量の100%を上限とする既存オフテイク権を20年まで延長し、DOEからの融資の満期を支援することでも合意した。さらに同社はJVの完了後、第2フェーズの生産量の38%を上限とする20年間のオフテイク契約も締結し、残りの生産量については既存の優先交渉権を保持する。
 両社はDOEからの融資を今後数週間以内にクローズさせる見込みで、2024年内にも同プロジェクトの最終投資決定(FID)を目指している。

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