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2024年12月2日 バンクーバー 佐藤すみれ

メキシコ:鉱業税引き上げ等を含む連邦税法改正案が下院で可決、上院審議へ

 2024年11月26日、連邦議会下院は2025年度連邦予算案の一部である歳入法および連邦税法改正案を可決し、上院へ送付した。連邦税法改正案には鉱業特別税および貴金属鉱業特別税の税率引き上げが含まれる。両税は2014年に導入された もので、税率の引き上げは今回が初となる。課税対象と税率は次のとおり。

  課税対象 現行税率 法案による新税率
鉱業特別税 鉱物の売却により生じた純利益 7.5% 8.5%
貴金属鉱業特別税 貴金属(金、銀及びプラチナ)の売却により生じた純利益 0.5% 1%

 なお今回の税率引き上げの理由として、過去数年間に亘って金属価格が記録的高値となっていることを踏まえ、採掘活動から得られた利益が直接反映されるよう、国家にとって公正な報酬が支払われることが極めて重要であると改正原案の中で示された。
 メキシコ鉱業会議所(CAMIMEX)によれば、現在の実効税率は52.68%と、チリ、ペルー、カナダといった他の鉱業国の税率をすでに上回っている。2014年の鉱業税導入以降、探鉱投資額は約5割減少しており、新税率が導入された場合、投資先としての魅力がさらに失われることが懸念されている。

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