豪：WA州政府、リチウム企業を対象とする150mA$枠の支援プログラム「Lithium Industry Support Program」を開始へ

　2024年11月27日付けのメディアリリースでWA州政府は、リチウム企業を対象とする支援プログラム「Lithium Industry Support Program」を開始することを発表した。同プログラムは、2024年初頭からリチウム価格が急激に値下がりしたことでWA州のリチウム鉱山や中流～下流事業の一部が操業休止に追い込まれたほか、これらの操業休止で雇用維持が悪化していることが背景とされている。WA州政府は同プログラムで最大150mA$の支援枠を設け、以下3通りの支援プログラムに拠出するという。

1. リチウム下流工程を対象に、WA州政府の運営であるDevelopmentWA社、電力供給Synergy社、水道供給Water Corporationが徴収する手数料を最大2年間免除する。同政府は免除総額が90mA$となると試算している。
2. 立ち上げ段階にあるリチウム鉱山を対象に、港湾使用料と鉱区手数料の支払いを最大24か月間免除する。WA州政府は免除総額が9.37mA$になると試算している。
3. 事業が悪化しているリチウム鉱山を対象に、無利息の融資を行う。無利息の融資期間は2026年6月30日まで、またはリシア輝石精鉱平均価格が1,100US$/tにまで回復する時期までのいずれか早い方となる。この融資を受ける鉱山は、無利息の融資期間が終了した後、2年間にわたり四半期毎に返済を行うことが義務付けられる。WA州政府はこれらの融資総額を50mA$と試算している。