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2024年12月9日 バンクーバー 佐藤すみれ

メキシコ:鉱業税引き上げ等を含む連邦税法改正案が上院で可決、大統領府へ送付

 2024年12月3日、連邦議会上院は2025年度連邦予算案の一部である連邦税法改正案を可決した。下院をすでに通過しており、大統領府による承認をもって公布される。本改正により、鉱業特別税(鉱物の売却により生じた純利益が対象)は従来の7.5%から8.5%へ、貴金属鉱業特別税(貴金属の売却により生じた純利益が対象)は従来の0.5%から1%へそれぞれ税率が引き上げられる。
 その他税率改定も合わせ、2025年の税収は374,400mMXN(メキシコペソ)と、実質ベースで対前年比10.4%の増加が見込まれている。上院のCuauhtémoc Ochoa大蔵公債委員長は、今回の税率見直しはインフレ率に基づくと説明したほか、国家主権を強化しより公平な国家運営に向けた確固たる一歩であると述べた。
 鉱業税の引き上げに関しては、昨今の金属価格上昇が理由として示されている。これに対しメキシコ鉱業会議所(CAMIMEX)は、近年新規鉱業権の付与が停止していることや過剰な規制、鉱業法改正等の影響を受けてすでに投資が減少傾向にあり、鉱業税率の引き上げにより今後2年間で予想されている新規プロジェクトに対する6,900mUS$を超える投資が危険に晒されると警告している。

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