閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
その他 リチウム
2024年12月11日 バンクーバー 佐藤すみれ

メキシコ:露天採掘の禁止に関する憲法改正案の見直しへ

 2024年12月6日付け業界紙によれば、Sheinbaum大統領は同日に行った定例会見にて、露天採掘の禁止を目的とする憲法改正案を見直す意向を明らかにした。同法案はAndrés Manuel López Obrador(AMLO)前大統領が国会に提出した20の憲法改正案のうちの1つで、2024年8月に下院憲法委員会で承認され、本会議に付されている(2024年2月9日付 ニュース・フラッシュ:AMLO政権、露天掘り採掘コンセッション付与の禁止を含む20の憲法・法律改正案を国会に提出参照)。
 Sheinbaum大統領は会見で、「露天掘りに関する法案見直しは重要である。セメント用の砂利採取も、我々にとって重要なリチウムの採掘もまた露天採掘である。この憲法改正がどのような状態にあるのか詳細を見直す必要がある」と述べた。また、法案の見直しは環境保護の観点によるものであり、大企業によるロビー活動によるものではないと説明した。
 なお、この会見の前日にはMarcelo Ebrard経済大臣が自身のXアカウントにて、鉱業界代表者らと「非常に良い」会合を持ったと投稿し、写真からはメキシコ鉱業会議所(CAMIMEX)のPedro Rivero会頭をはじめ複数の政府関係者および企業代表者らが出席したことが伺える。投稿では「国家の競争力および安全保障のため戦略的鉱物の開発と生産のニーズがある」と綴られたものの、会議の詳細は明らかにされていない。業界紙がCAMIMEXに対し質疑したところ、憲法改正案の見直しに関する大統領からの発表はなく、同協会からもコメントはないとの回答が報じられた。

ページトップへ