ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 金
コロンビア:行政監督庁、国内の違法鉱業や水銀汚染の実態を報告、政府の対応不足を指摘
2024年12月13日、行政監督庁は「コロンビアにおける違法鉱業と水銀汚染に関する国家報告書(Minería Ilegal y Contaminación por Mercurio en Colombia)」を公表した。同報告書によると、影響が大きいのはAntioquia、Bolívar、Chocó、Santander、Caldas、Nariño、Valle del Cauca、Cauca、Boyacá、Amazonas、Putumayo、Guainía各県で、約350千人が鉱業に従事しており、金生産量の90%以上が小規模・零細鉱業によるものだという。
同日の現地報道によると、記者会見の中でGuerrero環境問題担当監督官は「国内32県のうち29県で違法鉱業が行われている」と述べ、26県で金を分離するのに使われる水銀が環境中に検出され、国内の約70千haが汚染されていると説明した。
外部コンサルタントで報告書の共著者であるMéndez氏は、犯罪組織が管理する違法鉱業は、現象を制御できない「国の対応における重大な欠陥」により発生していると付け加えた。
また報告書は、コロンビアの金輸出の約85%は違法鉱業起源であり、イレギュラーな鉱業の少なくとも70%は「法外な組織により行われた活動」であると述べている。
結論には国家への勧告として、監視の強化、零細鉱業従事者が違法操業を避けるための「一時的な環境ライセンス」の付与、鉱物トレーサビリティを向上させる国家機関の創設などが含まれている。