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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2024年12月24日 バンクーバー 武市知子

加:Taykwa Tagamou族とCanada Nickel社、20mC$の投資パートナーシップを発表

 2024年12月16日付けのプレスリリースによると、ファースト・ネーションTaykwa Tagamou族(以下TTN族)は加Canada Nickel社のCrawfordニッケルプロジェクトの推進や長期的な協力関係の構築に向け、20mC$を出資して同社の普通株式16.67百万株に転換可能な転換社債を獲得する。これは現在発行されている同社の株式の8.4%に相当し、TTN族は転換社債を保有している間、もしくは転換した後に少なくとも株式5%を保有している間は、同社の取締役1名を指名する権利を有する。同社によると、カナダの重要鉱物プロジェクトに対するファースト・ネーションからの直接投資としては過去最大だという。
 現地報道によると、数年前までは資金調達手段が限られていたため先住民グループが資源事業に多額の投資を行うことは極めて困難であった。だが近年ではON州、AB州、SK州、BC州において州の融資保証プログラムが利用しやすくなったことや、連邦政府も2024年初めに先住民コミュニティを対象とした5bC$の融資保証プログラムを開始したことから、先住民によるカナダの資源セクターへの投資が容易になっている。なお今回の投資において、TTN族は自己資本で投資を行う。カナダでは先住民の伝統的領土で資源事業が行われる場合、多数の先住民を雇用し先住民所有の企業と契約を締結することは一般的だが、今回のように株式を所有することでTTN族は将来的に多くの利益を確保できる可能性がある。なおCrawfordプロジェクトはTTN族の伝統的領土に位置している。

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