加：連邦政府、QC州の重要鉱物資源部門に投資

　2025年2月6日付けのプレスリリースによると、Wilkinson連邦エネルギー・天然資源大臣は重要鉱物インフラ基金（Critical Minerals Infrastructure Fund：CMIF）及び重要鉱物の研究開発実証（Critical Minerals Research, Development and Demonstration：CMRDD）プログラムを通じて、QC州で重要鉱物の研究及びインフラ開発を促進するため、最大43.5mC$の補助金を提供することを発表した。
　そのうちの最大39.8mC$はCMIFを通じて、最終的なデューデリジェンスを条件に重要鉱物開発を支援する以下の6つのエネルギー及び輸送インフラプロジェクトに提供される。

• Eeyou Istchee James Bay地域にあるRoseリチウム・タンタルプロジェクトで使用される新たな変電所の建設と送電線4.2kmの移設に向け、加Critical Elements Lithium社に最大20mC$を提供。
• Dumontニッケル・コバルトプロジェクトをHydro-Québecの送電網に接続させる8kmの送電線に関するFSを実施するため、加Dumont Nickel社に最大1.1mC$を提供。
• Eeyou Istchee James Bay地域にあるMoblanリチウム・プロジェクトを送電網に接続させる約55kmに亘る送電線の敷設に向け、加Sayona Nord社に最大1.3mC$を提供。
• Eeyou Istchee James Bay地域で先住民所有の加Eskan社が保有するリチウムベースの鉱物プロジェクトの方向にRenardダイヤモンド鉱山へのアクセス道路を87km延長させるためのFS実施に向け、Eskan社に最大13.5mC$を提供。
• Eeyou Istchee James Bay地域Chibougamau近傍に位置するCorner BayとDevlin鉱床を結ぶ2車線の非舗装道路と25kVの送電線の開発を支援するためのFSと環境・社会影響評価の完了に向け、加Cbay Minerals社に最大1.3mC$を提供。
• Nunavik地域にあるAshramレアアース・蛍石プロジェクトとKoksoak川を接続させる約175kmの道路建設のFSを行うため、加Commerce Resources社に最大2.6mC$を提供。

　さらにCMRDDプログラムを通じて、スポジュメン鉱石から硝酸を使用してリチウムの抽出と精製のパイロット事業を支援するため、加COALIA社に3.7mC$が提供される。リチウムと副産物を窒素肥料としてリサイクルすることで、廃棄物の発生を最小限に抑えることができ、新しいリチウム処理の経済性と効率性を実証するものである。
　今回の補助金は、同日に発表されたQuebec-Canada Collaboration Table on Energy and Resourcesを通じて、連邦政府とQC州政府間の協力体制が強化された結果によるものである。