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ニュース・フラッシュ

鉱種:
リチウム
2025年2月25日 リマ 初谷和則

ボリビア:炭化水素エネルギー省幹部、中CBC社とのリチウム産業化について説明

 2025年2月13日付け炭化水素エネルギー省の発表によると、同省のArnez代替エネルギー次官、Maytaエネルギー資源探査・開発次官、及びAlarcónリチウム公社(YLB)総裁は記者会見の場で、現在、議会下院で審査・承認手続き中の、YLBと中国コンソーシアムHong Kong CBC(CATL BRUNP & CMOC)が締結したリチウム産業化契約の社会化プロセスを継続し、市民団体、社会組織、地域の代表者との技術的協議を継続する決意を表明した。
 Mayta次官は、技術、経済、社会、環境の各分野における技術テーブル(mesas técnicas)を設置し、契約がボリビア領土と国民にとって安全であることを示すだけでなく、建設投資、技術移転、雇用創出等、契約がもたらすメリットについても示すと述べた。また、現行の労働法に従って労働者の85%がボリビア人となることで、ボリビア人労働者が建設中に訓練を受けられるほか、中国の奨学金を得て中国のプラントで働き、ボリビアに帰国した後は知識を提供することになると述べた。
 また、政府関係者は間違った情報提供や本問題の政治化を避けるよう求めた。Arnez次官は、これらの契約を拒否することは、ボリビアの発展を否定し、リチウム産業化、ボリビアの技術進歩を遅らせると述べた上で、ボリビアのリチウムと他の生産者のリチウムとの競合を避けるため、このプロセスを邪魔しようとする国内外の関係者がいると述べた。
 本契約は2つのフェーズで構成されており、第1フェーズは契約条件、能力、投資を規定する評価で、第2フェーズは、議会の承認を得て、FSから最終設計までを実施する。Mayta次官は、契約が締結され、調査が完了した後、環境ライセンス取得手続きが行われ、法律に従って社会化(socialización)が継続されると述べた。
 分野別の社会化は、エンジニアの組織、労働組合、大学等の参加を得て実施される。Arnez次官は、これはダイナミックなプロセスで、対話は開かれており、Potosí社会と国の利益のため、リチウム産業の発展におけるボリビアの地位を強化することを目指していると語った。
 政府はまた、(議会が)契約の承認をしなければボリビアに経済的な悪影響が出ると強調し、Mayta次官は、Oruro県も承認を待っており、政府としてこのプロジェクトを進める責任があると述べ、現行憲法が天然資源に対する主権を保護していることを確認した。

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