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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2025年4月1日 リマ 初谷和則

ペルー:MMG社役員、Las Bambas銅鉱山の状況等を説明

 2025年3月11日、MMG社Ivo Zhao米州担当取締役はペルー鉱業技師協会(IIMP)のインタビューに応じ、Las Bambas銅鉱山(Apurimac州)等の状況等について説明した。概要は以下のとおり:
(Las Bambas銅鉱山概況)
 2025年は360~400千tの銅生産を目指している。3鉱床で構成され、現在承認されている環境影響調査修正書(MEIA)のもとでは2039年までの操業が可能となっているが、並行的に実施する複数の探鉱プロジェクトで有望な結果が得られればさらなるマインライフ延長が可能となる。現時点での埋蔵量は銅量4.9百万t、資源量は銅量7.6百万tだが、これまで探鉱したのは計約35千haにおよぶ鉱区の10%に過ぎず、90%は未探鉱エリアである。
(経済・社会貢献)
 現在Las Bambas鉱山はペルー全体のGDPの1%、Apurimac州の72%に貢献する。操業開始した2014年から現在までの納税額は6.4bPEN(ソーレス)、鉱業ロイヤルティは2.3bPEN、鉱業Canonは470mPENにのぼる。直接・間接雇用は8.8千人、サプライチェーン全体を含めたCusco、Apurimac、Arequipa州合計の雇用者数は75千人である。
 納税代替公共事業(OxI)は民間企業・国・コミュニティ間の協力事業を可能とする仕組みである。2024年には本制度のもとで43mPEN以上を投資し建設してきたCusco~Apurimac州を結ぶKutuctay橋が完成した。この橋は地元の人々の60年来の夢の実現であり、地域経済への貢献が期待される。
 さらにOxIのもと約29mPENを投資しMara農牧学校(CEMA Mara)の建設を開始したほか、Pumamarca区でも教育インフラ改善事業を実施している。
 Las Bambas銅鉱山はApurimac州やCotabambas郡の戦略的パートナーとなることを目指してきた。教育は非常に重要な軸であり、教育を通じて地域の発展を支援強化できると考える。2024年11月にCotabambas郡における教育推進を目的とする教育省との枠組合意を締結したほか、OxI経由で同郡内の教育施設14件の再建(134mPEN)や、教員への研修(50mPEN)等を計画している。
(その他プロジェクト)
 MMGの株主(Zijin Mining社)はEl Galeno銅プロジェクト(Cajamarca州)鉱業権者であるLumina Copper社の株主でもあり、現在本プロジェクトの再開を検討している。ただし本プロジェクトは10年スタンバイ状態にあるため、環境許認可等を取得し直す必要がある。

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