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ニュース・フラッシュ

鉱種:
リチウム
2025年6月20日 シドニー Whatmore康子

豪:Minerals Resources社と中Ganfeng Lithium社、WA州Mount Marionリチウム鉱山の継続的操業に向けて各150mA$を拠出へ

 2025年6月16日付けのメディア報道によると、豪Mineral Resources(MinRes)社と中Ganfeng Lithium(贛峰鋰業股份有限公司)は、各50%の権益で操業するWA州Mount Marionリチウム鉱山の継続的な操業維持に向け、それぞれ150mA$の資金を拠出することを決定した。MinRes社は自社資金を投入し、Ganfeng社は無担保融資の形で支援する。同鉱山は2024年に44.6mA$の損失を計上し、2025年1~3月期においても収支は回復していない。両社は、リチウム価格の長期的低迷が続く中においても、コスト削減などの措置により主要資産の操業を維持し、将来的な価格反転時に備える方針を示している。現在、リチウムは電気自動車(EV)需要が堅調であるにもかかわらず、世界的な供給過剰により価格が大幅に下落している。リシア輝石価格は2025年5月に中国で612.50US$/tとなり、前月比で19.1%下落、年初来では30%超の下落となっている。炭酸リチウムも同様の傾向を示している。一部アナリストは、さらなる価格調整がなければ、生産抑制などの市場調整は進みにくいとの見解を示している。なお、MinRes社は現在5.8bA$の負債を抱えており、時価総額は4.6bA$にまで低下している。

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