豪：連邦裁判所、中国資本がNorthern Minerals株売却命令を回避した疑いで審理

　2025年9月1日付けの地元メディアによれば、中国資本と関連のあるIndian Ocean International Shipping and Services Company（以下、Indian Ocean International社）が、レアアース企業Northern Minerals社（豪州）の株式売却命令を回避した疑いについて、連邦裁判所が審理を行っている。この審理は、連邦政府がIndian Ocean International社を相手取って起こした訴訟に基づくものである。連邦政府は2024年6月、Indian Ocean International社のほか、中国資本と関連があるとされた企業2社（Yuxiao Fund社・Black Stone Resources社）および個人投資家2名に対し、国家安全保障上の理由からNorthern Minerals社株の売却を命じていた（2024年12月5日付 ニュース・フラッシュ：連邦財務省、Northern Minerals社に中国系企業が保有する株式の持株率が外国投資法に抵触していないかを調査中参照）。しかし、同メディアが最近入手した連邦政府提出の裁判資料によれば、Indian Ocean International社はこの命令に従わず、保有していた株式を自社の取締役で株主でもあるJing Tian氏（中国籍）名義に移転しただけだったとされる。その後、Tian氏は会社の支配権をNing Lyu氏に譲渡したとされ、連邦政府は外資規制違反として2025年6月に前例のない訴訟に踏み切った。