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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2025年10月14日 ロンドン 平田哲人

その他:INSGのニッケル需給予測、2025年は209千t、2026年は261千tの供給過剰

 2025年10月6日、国際ニッケル研究会(INSG)がポルトガルLisbonで開催され、ニッケルの2023~2026年にかけての需給について協議が行われた。その結果、ニッケルの需給バランスについて、2023年及び2024年はそれぞれ176千t、112千tの供給過剰で、2025年及び2026年の予測についてはそれぞれ209千t、261千tの供給過剰とした。
 供給面では、一次ニッケル生産量について、2023年の3.365百万t、2024年の3.531百万tに続き、2025年及び2026年の予測についても、それぞれ3.810百万t及び4.085百万tに増加するとした。インドネシアにおける鉱業許可の発行遅延等の鉱業規制の影響は一時的または限定的であるとし、ニッケル銑鉄(NPI)、高圧酸浸出(HPAL)プラントからの混合水酸化物(MHP)などの各種ニッケル製品の生産は増加するとしている。一方で、中国のNPI生産は引き続き減少すると見込まれている。
 需要面では、一次ニッケル消費量について、2023年の3.190百万t、2024年の3.419百万tに続き、2025年及び2026年の予測についても、それぞれ3.601百万t及び3.824百万tに増加するとした。ステンレス鋼分野のさらなる成長が見込まれるものの、電気自動車(EV)用バッテリー分野でのニッケル需要は、リン酸鉄リチウム(LFP)電池の普及及びプラグインハイブリッド車(PHEV)需要の増加により、当初予測を下回ると見込まれる。

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