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2025年10月14日 ロンドン 平田哲人

その他:ICSGの銅需給予測、2025年は178千tの供給過剰、2026年は150千tの需給逼迫

 2025年10月7日、国際銅研究会(ICSG)がポルトガルLisbonで開催され、銅の2024~2026年需給について協議が行われた。その結果、銅の需給バランスについて、2024年は71千tの供給過剰とし、2025年は178千tの供給過剰、2026年は150千tの需給逼迫とそれぞれ予測した。
 供給面では、銅鉱石生産量について、2024年は対前年比2.8%増とし、2025年及び2026年はそれぞれ、同1.4%、2.3%増と予測した。2025年の予測については、同年4月25日に発表した2.3%の予測を下方修正し、DRコンゴのKamoa鉱山及びインドネシアのGrasberg鉱山における事故を生産減の要因としている。2026年の増加については、チリやペルーの生産増に加え、インドネシアにおける稼働率の回復を見込む。
 銅地金生産量については、2024年は対前年比3.4%増とし、2025年及び2026年は、それぞれ同3.4%増、0.9%増と予測した。2025年は、DRコンゴ、インド、インドネシアなどにおける生産能力の拡大、ザンビアにおける稼働率の改善を主な要因とし、一次製品及び二次製品の増加を見込む。一方で、2026年については、新規・増産設備の稼働によるに増加は継続するものの、一次製品の生産増加は原料の供給制約により生産が鈍化するとしている。
 需要面では、銅地金消費量について、2024年は対前年比2.7%増とし、2025年及び2026年はそれぞれ、同3%増、同2.1%増と予測した。主要なエンドユーザの製造業活動の改善、エネルギー転換及びデジタル化(データセンター)への継続的需要、インド等における新規半導体生産能力の拡大により、需要量が引き続き支えられるとしている。

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