ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 銅 亜鉛 ゲルマニウム
加:連邦政府、英Anglo American社と加Teck Resources社の対等合併案を承認
2025年12月15日付けの加Teck Resources社と英Anglo American社のプレスリリースによると、両社が2025年9月に発表した対等合併案に関し、連邦政府はカナダ投資法に基づく審査において承認した(2025年9月12日付 ニュース・フラッシュ:英Anglo American社と加Teck Resources社が対等合併による統合を発表参照)。
2025年12月9日に開催された両社の株主総会において、本合併案は承認されている。なおディールの完了には関係各国の規制当局の承認を含む条件を満たすことが必要である(2025年12月11日付 ニュース・フラッシュ:英Anglo American社と加Teck Resources社の株主、合併案を承認参照)。
合併完了後、Anglo Teckはグローバル本社をBC州Vancouverに設置する予定である。またLondon証券取引所(LSE)を主要上場先とし、FTSEの英国株式指数に引き続き含まれるとともに、Johannesburg証券取引所(JSE)、Toronto証券取引所(TSX)、NY証券取引所(NYSE)にも上場する予定である。
カナダ投資法に基づき、両社は連邦政府との間で以下の拘束力のあるコミットメントに合意した。(a)から(f)については、有効期限は永続的と定められている。
- (a)統合後のグローバル事業の名称を”Anglo Teck”とする。
- (b)Anglo Teckのグローバル本社をカナダに設置する。
- (c)CEOや副CEO、CFO等の役員を含むAnglo Teckの上級管理職の大多数はカナダに拠点を置いて居住するとともに、主要な本社機能を同国に設置する。
- (d)Anglo Teckの取締役会の相当部分はカナダ人で構成され、前述のカナダで主に居住するAnglo Teckの役員及びカナダ人取締役がこれに含まれる。
- (e)Anglo Teckは両社がカナダ国内で推進してきた先進的な環境及び社会慣行を継承し、先住民及び地域社会の権利尊重の重要性を組織文化として浸透させる。具体的には同国内の地域社会や先住民政府、労働組合との既存の契約を全て履行する。
- (f)Anglo TeckはTSXの承認を条件にTSXに上場し、TSX指数への構成を目指す。
以下の(g)から(q)については、有効期間が限定されている。
- (g)Anglo Teckは下記に記述するイニシアチブも含め、5年以内にカナダ国内で少なくとも4.5bC$を出資する予定である。これによりAnglo Teckは15年間で少なくとも総額10bC$を出資することとなる。
- (h)Anglo TeckはHighland Valley銅鉱山のマインライフの延長プロジェクトを推進する。同プロジェクトのコストは約2.1~2.4bC$と算出されている。
- (i)Anglo TeckはTeck社のBC州Trail事業における重要鉱物の処理能力を維持及び強化するため、最大850mC$の資本投資を行う。この一部はAK州Red Dog亜鉛鉱山のマインライフ延長プロジェクトの進捗状況によるが、ゲルマニウムやその他の戦略的金属の生産拡大の可能性も含まれている。
- (j)Anglo Teckは最大750mC$資本投資を含め、BC州Galore Creek銅プロジェクト及びSchaft Creek銅プロジェクトの開発を推進する。
- (k)Anglo Teckはカナダの重要鉱物探査及び技術開発に少なくとも300mC$の支出を促す。これにはAnglo Teckのグローバル事業拠点(特に南ア及びアフリカ南部)におけるパートナーシップを通じた、カナダジュニア企業への支援拡大も含まれる。
- (l)Anglo Teckはカナダ国内で少なくとも100mC$の支出を促す。これにはカナダや南ア、英国の主要機関が参加する「重要鉱物研究・イノベーショングローバル研究所(Global Institute for Critical Minerals Research and Innovation)」の設立や資金提供、また先住民への技能訓練プログラムやカナダの高等教育機関との連携を活用した、鉱業関連の技能訓練への投資が含まれる。
- (m)Anglo Teckは先住民政府やコミュニティ、自然保護、その他の同様のイニシアチブに対する既存のコミットメントを維持及び強化し、少なくとも200mC$を貢献する。
- (n)Anglo Teckはカナダ事業におけるTeck社の全体的な雇用水準を100%維持するとともに、若年層の雇用及び訓練の機会を増やす。
- (o)Anglo Teckはカナダ及び先住民のサプライヤーに対し、Anglo Teckのカナダ及びグローバル事業向け物品・サービスの供給契約に関して公平かつ平等な競争機会を提供する。
- (p)Anglo TeckはTrail事業における銅生産能力の増強に関する可能性を模索し、またBC州における新たな銅製錬所建設の実現可能性に関する調査を完了する。
- (q)Anglo TeckはTeck社が管理するサイトにおける修復及び再生事業を継続及び維持する。
南アへのコミットメント
Anglo American社は南アの経済成長に長く貢献しており、南ア出身者の取締役会及び経営執行体制における実質的な参画や、事業運営及び地域社会の社会基盤への投資を含め、同国に対する長期的なコミットメントを引き続き順守する。合併後もAnglo Teckはこれらのコミットメントを堅持し、同国事業を展開する子会社は関連するエンパワーメント及び鉱業ライセンスの遵守を全て継続する。
さらにAnglo Teckは、カナダのジュニア鉱業セクターへの支援及び連携を継続する。株式の取得や戦略的提携、技術・商業・運営面でのガイダンス提供などを組み合わせ、カナダ及びAnglo Teckの全世界事業拠点における鉱物探査プロジェクトへの投資を行い、特に南ア及アフリカ南部におけるパートナーシップ支援を重点的に推進する。またAnglo TeckはIndustrial Development Corporation of South Africa及びSouth African Department of Mineral and Petroleum Resourcessと連携し、南アのJunior Mining Exploration Fundに600mZAR(南ア・ランド)の出資を計画している。


