Molycorp Incは、2012年2月21日、同社が開発中の米国カリフォルニア州のMt. Passレアアース鉱山について、以下の設備が当該週に操業開始となることを発表した。
・ フル生産量である日産2,800 st(約2,540 t)での新たなレアアース鉱石の採掘が、この数週間にわたって進行中である。
・ 破砕設備が完成し、新しい鉱石の処理が開始されるところである。
・ 初期分解設備も完成するとともに、スチーム試験が完了し、貯鉱からの鉱石が設備に投入される予定である。
・ 液化天然ガスが現場に輸送され、貯蔵設備に搬入されたところである。液化天然ガス設備に付随する発電設備が与圧され、タービン点火の最初の試験が実施される予定である。液化天然ガスは、2012年4月に予定される天然ガスパイプラインの建設が完了し、使用可能になるまで、鉱山操業開始作業に使用される予定である。
その他の設備である磨鉱設備、不純物除去設備、レアアース酸化物分離設備、製品最終化設備、ペースト尾鉱処理・保存設備については、今後数か月の間に稼働となる予定である。 また、レアアース酸化物換算で年産19,050 tのPhase 1のフル生産が2012年Q3に達成される予定であるとし、2010年のプロジェクト開始時に設定された2012年末までのフル生産達成目標より3か月早いことを強調した。 さらにMolycorp社は、2012年2月23日、2011年Q4及び1年間の操業実績を発表し、2011年の総収入は3億9,683万US$、純利益は2億1,894万US$であったとしている。これらは、2010年の総収入3,515.7万US$、純損失243.4万US$と比較するとレアアース価格の高騰を反映して大幅に増加しているものの、四半期単位では2011年Q4は総収入1億3,291万US$、純利益7,030万US$となり、2011年Q3と比較するとそれぞれ3.7%、14.7%減となっている。 Molycorp社に対しては、Mt. Passs鉱山開発の遅延について株主への開示が不十分であったなどの理由で、2月3日に米国のRobbins Geller Rudman & Dowd法律事務所による同社を相手取った集団代表訴訟の開始を皮切りに複数の法律事務所による代表訴訟が起きている。 |