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 No.12-15  4月18日

[ 中南米 ]
チリ:中国・五鉱集団公司、チリで探鉱、鉱山開発を検討
チリ:チリの銅生産量2020年に900万tに
ブラジル:Vale、Serra Sulプロジェクトの初期投資額195億US$に増額
ブラジル:Bahia州鉱業投資
ペルー:先住民事前協議法の施行細則を経済・鉱業会は評価するも、先住民組織は改善を要請
ペルー:Los Calatos銅プロジェクト
ペルー:Minas Conga銅プロジェクトの外部評価報告書、まもなく提出の見通し
ペルー:Puno県知事、Bear Creek Mining社の活動に注意喚起
メキシコ:米Golden Minerals社、Veladeña多金属鉱山の拡張計画を公表
メキシコ:加Endeavour Silver社保有鉱山の2012年Q1生産実績-金・銀生産が過去最大
メキシコ:加Timmins社、San Francisco金鉱山の2012年Q1生産実績
メキシコ:鉱業会議所、2007年~2012年のメキシコ鉱業投資は230億US$超
メキシコ:加Goldgroup 社、Caballo Blanco金プロジェクトのプレFS結果を公表
メキシコ:加Excellon Resources社、水管理システムの改善によりPlatosa多金属鉱山の2012年Q1生産量が前年同期比で倍増

[ 北米 ]
米:Molycorp社、Mt.Passレアアース鉱山の埋蔵量36%増加
米・加:鉱業の新卒者雇用状況等
加:連邦市民権・移民省、資源開発等の技能労働者に対する移民審査を簡素化
加:Avalon Rare Metals社、レアアース分離プラントのプレFS完成
加:BC州内連邦用地の浄化費用が増加
加:Alderon社、Hebei Iron & Steel Group.,Ltd.と提携契約を締結
加:Prophecy Platinum社及びUrsa Major Minerals社、合併合意
加・メキシコ:Capstone Mining社保有鉱山の2012年Q1の生産実績

  [ 欧州・CIS ]
スウェーデン:Boliden社、Garpenberg亜鉛・銀鉱山拡大のため、4,000万€を借入れ

[ アフリカ ]
ザンビア:North-West Railwayプロジェクトに建設許可
ジンバブエ:鉱山大臣、2012年の同国鉱業の成長率を15.8%と予想
モザンビーク:政府、ValeのMoatize石炭プロジェクト権益5%獲得へ
シエラレオネ:Tonkolili鉄鉱石プロジェクトへ山東鋼鉄集団が参画
シエラレオネ:Sierra Rutile社、Q1の生産実績を発表

[ オセアニア ]
豪:BC Iron社、Nullagine鉄鉱石鉱山の鉱石埋蔵量を修正
豪:ウラン探鉱会社のBannerman Resources社 、EtangoウランプロジェクトのDFS結果発表
豪:資源ブームの恩恵
豪:鉱山会社は産業大臣の国内製造業支援策に不満
豪:Rangerウラン鉱山、2012年Q1生産実績発表

[ アジア ]
インドネシア:国営Antam、アサハン・アルミ製錬所へのアルミナ供給を計画
中国:江西省贛州市、銅アルミ有色金属産業協会を設立
中国:中国アルミ業総公司、広西チワン族自治区でレアアースプロジェクトを実施
中国:環境保護部、第2期レアアース環境保護基準の達成企業を公表
中国:江西省、ナミビア・Rehoboth銅銀プロジェクト探鉱投資
中国:河池南方亜鉛精錬所、生産再開
中国:鉛バッテリー製造業、2012年も環境検査動向要注目
中国:消費財などで重金属汚染報道続く


チリ:中国・五鉱集団公司、チリで探鉱、鉱山開発を検討

 2012年4月11日付けメディア報道によると、中国・五鉱集団公司がチリでの探鉱及び鉱山開発について検討を行っている。Li Fuli副社長は、同社がチリ及び他のラテンアメリカ諸国での鉱山操業開発に向けた調査を実施していると言及した。現在、五鉱集団公司はCODELCOと5万t/年の銅購入契約を締結している。また、両社は共同探鉱、技術革新及び開発、プロジェクトの共同開発などを狙った戦略的提携に関するMOUを2011年に締結している。Fuli副社長は「CODELCOとの関係は非常に良好で、将来、探鉱だけでなく鉱山開発のあらゆる面で国際レベルでの協力関係を構築することを希望している」と述べた。

(2012. 4. 11 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:チリの銅生産量2020年に900万tに

 SONAMI(チリ鉱業協会)のAlberto Salas会長は、2020年までにチリの銅生産量は約900万tまで増加すると、サンティアゴで開催されたExpomin 2012で述べた。2011年のチリの銅生産量は約525万tであり、約72%増となる計算。Salas会長は、「チリにおける2012年から2020年までの鉱業投資は総計1,000億US$に達するであろう」と述べた。CODELCOは同期間に220億US$を投資する計画で、大規模なものではChuquicamata鉱山の坑内採掘移行プロジェクトに38.3億US$、Andina鉱山拡張プロジェクトに62.7億US$が挙げられる。CODELCO以外では、Escondida鉱山で55億US$、Collahuasi鉱山で65億US$の拡張計画がある。

(2012. 4. 12 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
ブラジル:Vale、Serra Sulプロジェクトの初期投資額195億US$に増額

 Valeは、Para州カラジャス南部で進めているSerra Sulプロジェクトの初期投資額を80億US$から195億US$に改めた。当初の投資額は鉱山開発と鉱石処理プラント関係のコストが主体であったが、今回ロジスティックス向け投資が増額となった。現在の計画では2016年2Hより、生産能力90百万t/年の鉄鉱石生産の開始を目指している。本プロジェクトは、Valeにとっても最大クラスの新規プロジェクトであるが、Vale全体でも今後4年間に350億US$の大規模投資を行う。

(2012. 4. 13 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ブラジル:Bahia州鉱業投資

 ブラジル鉱業協会(IBRAM)によると、Bahia州での鉱業投資は、2015年までに67億$に達し、同期間のブラジル全体での投資金額の10%にする見込みである。投資プロジェクトの対象鉱種は、鉄鉱石の他、クロム、バナジウム、金、銅等とこれにかかわるロジスティックス等である。主要プロジェクトに、Pedra de Ferro(Caetite市、初期投資額25億US$、Bahia Mineracão鉄鉱石プロジェクト (Bamin)社)、Brumado、 Livramento de Nossa Senhora鉄鉱石プロジェクト(初期投資額22億US$、Cabral Mineracão社)、Jacuipe鉄鉱石プロジェクト(初期投資額8億US$、Ferrous Resources社)、Ilheus鉄鉱石プロジェクト(初期投資額7.5億US$、Samarco 社)等がある。またレアメタル、ベースメタルでは、Campo Formoso、Andorinha、Pojucaにおけるクロマイト生産拡張計画(7億US$、Ferbasa社)、Largo Mineracão社(バナジウム)、Paranapanema社(銅)、Yamana社(金)等がある。Bahia州での鉱産物生産額は、2007年の8.5億US$から、2010年には17億US$と大幅に増加しており、探鉱権申請件数も急増している。

(2012. 4. 16 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ペルー:先住民事前協議法の施行細則を経済・鉱業会は評価するも、先住民組織は改善を要請

 2012年4月7日付け地元各紙によると、ペルー経団連のGarcia Miro会長は、先住民事前協議法の施行細則は客観的、専門的かつ透明性ある争議解決のメカニズムであるとして評価し、本細則は今後のプロジェクトの妨げになるどころか、より多くの投資を誘致するための刺激となるだろうとの考えを示した。また、事前協議の期間として定められた120日間は、相互の立場を決定し、合意に至るのに適切な日数であるとコメントした。
 また、ペルー鉱業石油エネルギー協会(SNMPE)のMartinez会長は、施行細則の公布が社会争議の解決に寄与するだろうとコメントしたほか、本細則の公布によって、中断状態となっていた様々なプロジェクトの手続きが今後再開されるとの期待を表明した。
 一方、4月13日付け地元紙等によると、ペルーアマゾン民族連盟(Conap)のBarbaran代表は、近日中にも先住民事前協議法の施行細則の一部内容に対する反対意見書を、政府に提出する方針を明らかにした。同代表によると、施行細則は、施行細則の案文作成委員会において採決された全ての合意内容を反映したものになっていない。その一例として、事前協議の対象となるのは、先住民に対する直接的影響だけでなく、間接的影響も含めるべきだとの意見を述べた。

(2012. 4. 16 リマ 山内英生) 目次へ
ペルー:Los Calatos銅プロジェクト

 2012年4月9日付け地元紙等によると、Metminco社(豪)の現地子会社であるHampton Peru社は、Los Calatos銅プロジェクト(Moquegua県)の2013年のFS完成に向けて、現在実施中の第4期探鉱プログラム(ボーリング総延長:10万m)を2012年末までに完了させるとの計画を明らかにした。
 同プロジェクトでは、銅の高い鉱化作用の他、高品位のモリブデンが確認されており、鉱物資源量は926百万t(Cu:0.372%、Mo:0.027%)となっている。

(2012. 4. 16 リマ 山内英生) 目次へ
ペルー:Minas Conga銅プロジェクトの外部評価報告書、まもなく提出の見通し

 2012年4月10日付け地元各紙によると、Pulgar-Vidal環境大臣は、Minas Conga銅プロジェクトのEIAに対する外部評価を委託された専門家が現地調査を終え、リマで最終報告書を作成中であることを明らかにした。同大臣は、各専門家は、地表水や地下水に関する調査を行い、各自の見解を照らし合わせながら、最終報告をまとめている段階であると伝え、その発表は4月9日の週の週末から翌週の始め頃になるとの見解を示した。
 更に、同大臣は、専門家による外部評価は、技術的側面において重要な要素であるとしつつ、同プロジェクトに反対するCajamarca県政府機関等の対話への参加意思なども考慮するとの考えを示した。
 一方、Cajamarca県では4月9日に子供を含む200名の人々がプロジェクトに反対するデモ行進を行った。同県のSantos知事は、EIAの外部評価の結果がどのようなものであれ、地域住民が拒絶している以上、プロジェクトへ反対する姿勢は変わらないとの立場を表明しているほか、同県内の治安維持に備えた軍隊や警察による警備体制を批判した。

(2012. 4. 16 リマ 山内英生) 目次へ
ペルー:Puno県知事、Bear Creek Mining社の活動に注意喚起

 2012年4月16日付け地元紙等によると、Puno県のRodriguez知事は、同県内で操業を計画する鉱山会社が環境関連の法規を遵守するよう働きかけていくとの考えを示した。
 同知事は、具体的な案件としてBear Creek Mining社を挙げ、「Bear Creek Mining社はPuno県Carabaya郡で銀の開発を計画し、2012年初頭にFSを終了したが、同社の投資が環境汚染を引き起こさないようきめ細かく注意を払っていく所存である」とコメントした。

(2012. 4. 16 リマ 山内英生) 目次へ
メキシコ:米Golden Minerals社、Veladeña多金属鉱山の拡張計画を公表

 Golden Minerals Company(本社:コロラド州ゴールデン)は、メキシコ・ドゥランゴ州に保有するVeladeña多金属鉱山の拡張計画を2012年4月10日付け同社HPに公表した。
 同社は、硫化鉱プラントのエンジニア・スタディを実施しており、2013年までに粗鉱処理量を現行の320 t/日から650 t/日に引き上げる。2012年の生産見込みは、金280 kg、銀23.0 tであるが、この計画の実施により年間生産量を金902 kg、銀62.2 tに引き上げる。
 同鉱山は、2011年9月に操業を開始しており、2012年Q1の生産量は、金47 kg、銀3.0 t、鉛91 t、亜鉛125 t、銀換算で5.3 tであった。
 また、現在、別の鉱床のボーリング調査を行っており、2012年Q2に資源量評価、2012年Q3にプレFSを行う予定である。

(2012. 4. 16 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:加Endeavour Silver社保有鉱山の2012年Q1生産実績-金・銀生産が過去最大

 Endeavour Silver Corp.(本社:バンクーバー)は、メキシコに保有する2銀鉱山の2012年Q1の生産実績を下表のとおり2012年4月11日付け同社HPに発表した。同社はメキシコで、ドゥランゴ州のGuanacevi銀鉱山とグアナファト州のGuanajuato銀鉱山を操業している。なお、同社は、四半期ベースで金及び銀の生産量が過去最大となっている。


  Guanacevi鉱山 Guanajuato鉱山 合計
  2012 Q1 2011 Q1 増減 2012 Q1 2011 Q1 増減 2012 Q1 2011 Q1 増減
粗鉱処理量(t) 98,963 91,104 +9% 94,796 50,838 +86% 193,759 141,942 +37%
銀生産量(t) 22.6 20.6 +10% 10.8 7.4 +46% 33.4 28.0 +19%
金生産量(kg) 50 54 -7% 146 101 +45% 197 156 +26%
(2012. 4. 16 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:加Timmins社、San Francisco金鉱山の2012年Q1生産実績

 Timmins Gold Inc.(本社:バンクーバー)は、メキシコ・ソノラ州に保有するSan Francisco金鉱山の2012年Q1生産実績を下表のとおり2012年4月11日付け同社HPに発表した。四半期で過去最大の生産量となっている。
 同鉱山は、2010年4月に商業生産を開始し、2012年には3.98 t、2013年には4.04 tの金の生産を計画している。


  2012年Q1 2011年Q1 前年同期比(%)
金 (kg) 670 572 +17
(2012. 4. 16 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:鉱業会議所、2007年~2012年のメキシコ鉱業投資は230億US$超

 2012年4月11日付け業界紙等によると、メキシコ鉱業会議所(CAMIMEX)Almazan事務局長は、チリ・サンティアゴで開催されたExpomin 2012の講演において、2007年~2012年のメキシコの鉱業セクターへの投資金額は、230億US$を越える旨明らかにした。
 同氏によると、中でも2011年の投資額は47.2億US$となり、2012年は55億US$を越えることが予想されるとのことである。現在、メキシコにおいては320社が鉱業活動を実施し、738件の探鉱・開発プロジェクトが活動している。

(2012. 4. 16 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:加Goldgroup 社、Caballo Blanco金プロジェクトのプレFS結果を公表

 Goldgroup Mining Inc.(本社:バンクーバー)は、メキシコ・ベラクルス州に保有するCaballo Blanco金プロジェクトのプレFS結果概要を以下の通り2012年4月12日付け同社HPに公表した。
・ 粗鉱処理量:20,000 t/日
・ マインライフ:7.5年
・ 年間平均産金量:3.0 t
・ 税引前内部収益率(IRR):66.4%
・ 3%割引正味現在価値(NPV):284百万US$
・ 初期の開発コスト:84.8百万US$
・ その回収期間:1.5年
 同社は、既に環境影響評価報告書を当局に提出しており、2012年Q3にその認可を取得し、開発工事期間9か月を経て、2013年半ばに操業を開始することを計画している。
 同社は、メキシコ・ソノラ州において、Cerro Colorado金鉱山を操業している。

(2012. 4. 16 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:加Excellon Resources社、水管理システムの改善によりPlatosa多金属鉱山の2012年Q1生産量が前年同期比で倍増

 Excellon Resources Inc.(本社:トロント)は、メキシコ・ドゥランゴ州に保有するPlatosa多金属鉱山の2012年Q1生産量を下表のとおり2012年4月13日付け同社HPに公表した。同鉱山は、これまで湧水により操業時間の制限を受けてきたが、水管理システムを改善したことにより2012年Q1は大幅な生産量の増加を実現できた。
 同鉱山の2011年の生産量は、銀 40.8t、鉛 2.96千t、亜鉛3.94千tであった。


  2012年Q1 2011年Q1 前年同期比(%)
銀 (t) 14.9 6.3 +136
鉛 (t) 872 422 +107
亜鉛 (t) 1,535 605 +154
(2012. 4. 16 メキシコ 高木博康) 目次へ
米:Molycorp社、Mt. Passレアアース鉱山の埋蔵量36%増加

 Molycorp社は、2012年4月9日、同社が米・カリフォルニア州で建設中のMt. Passレアアース鉱山の埋蔵量が36%増加したことを発表した。
 米証券委員会による「Industry Guide 7」の定義に基づく新たな確定及び推定埋蔵量は1,840万st(約1,669万t)(カットオフ品位5%で平均レアアース品位7.98%)と算出された。なお、前回(2010年)の埋蔵量は1,360万st(約1,234万t)であった。これらはコロラド州LakewoodのSRK Consluting社により算出されたものである。また、SRKによると、Mt. Pass鉱体には約130万tのレアアース酸化物相当が含まれるとしている。

(2012. 4. 16 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
米・加:鉱業の新卒者雇用状況等

 2012年4月16日付け現地報道等において、鉱業の新卒者雇用状況等を報じている。
 鉱業とその他産業の平均初任給比較では実例として、鉱業において米国で最も雇用ニーズのあるコロラド鉱山大学の2011年卒業生(鉱山技師、冶金学者、地質学者、地球物理学者)の平均初任給(年収)は65,868 US$であり、その額は米国立大学協会及び雇用主が予測した2012年大学卒業生の平均初任給(年収)42,569 US$を大幅に上回っているとしている。
 同記事の中でトロント大学の鉱業部門主任教授Pysklywec氏は「私達の生徒は非現実的かも知れない。彼らは高額な給与を期待しており、年収60,000 US$では不十分で90,000 US$から100,000 US$を期待していると思う。しかし、期待に反して未経験者向けの仕事は短期雇用も多い。職場環境も辺鄙な土地など厳しい場所もある。」と述べている。
 その他雇用における問題点として、ここ3年間で学生の数は3倍になったが、大企業のインターンシップによる学生の囲い込み、学生の大企業志向等により、大企業以外では相変わらず雇用が難しい状況にあるとしている。

(2012. 4. 16 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
加:連邦市民権・移民省、資源開発等の技能労働者に対する移民審査を簡素化

 加連邦市民権・移民省は、2012年4月10日、建設業や資源産業等において拡大する技能労働者不足の解決にむけて、技能を有する労働者のカナダへの移民を容易にする計画を発表した。本発表は、Jason Kenny市民権・移民・多文化担当相が発表した迅速かつ柔軟な一連の移民システムの発表のうちの一つであり、2012年後半に明らかとなる連邦技能労働者プログラム(Federal Skilled Worker Program, FSWP)において、技能労働者に対する別の簡素化された移民プログラムの構築を目指すとしている。技能労働者としては、建設業、運送業、製造業、サービス産業を含み、特にカナダにおいては天然資源産業、建設業において技能労働者に対する需要が高いとされる。発表の中でJason Kenny大臣は、政府は深刻な技能労働者不足に直面していることを認識しており、国全体としてこの問題を解決するために具体的なステップを取っている、と述べている。

(2012. 4. 16 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
加:Avalon Rare Metals社、レアアース分離プラントのプレFS完成

 Avalon Rare Metals Inc.(以下、Avalon社)は、2012年4月12日、レアアース分離プラントに係るプレFSの結果を発表した。分離プラントに係るプレFSは独立コンサルタントであるSNC-Lavalin Inc.により、建設予定地として輸送インフラに近いことから米国南部のルイジアナ州とすることとして実施された。Avalon社は、現在、建設予定地としてメキシコ湾岸地域の土地取得に向け行動を起こしているとし、交渉中及び検討中の2か所が可能性のある場所として挙げられているとしている。
 プレFSによると、レアアース分離プラントは電力、天然ガス、水、第三者の化学製品生産者に近く、既存路線に接続される鉄道は精鉱供給と製品の船積みに適しているとの仮定に基づくとともに、年産1万tの生産能力を有するものとして実施された。レアアース分離プラントに係る試算された初期資本費は3億200万US$であり、完全な分離プラント設備、インフラ等付帯設備、間接費、予備費が含まれる。資本費のうち、最も大きな割合を占めるものは1,000以上のミキサーセトラーから構成される溶媒抽出工程の費用であり、全費用の33%以上となる1億100万US$となっている。
 操業費は、レアアース酸化物1 t当たり5,634 US$であり、消耗品やメンテナンス費用を含む。試薬に係る費用は、塩酸及び水酸化ナトリウムの費用が主要な構成要素であり、操業費のうち70%の3,934 US$となっている。
 分離プラントは、加・Nechalachoレアアース鉱床から産出された生産物を加・北西準州において硫酸焼成したのち、分離プラントに併設されるクラッキングプラントにて処理された軽希土、重希土混合の化学的精鉱(chemical concentrate)を処理するとしている。
 なお、FSはSNC-Lavalin社により実施され、2012年末の完成を予定している。


生産物 年生産量(t)
La酸化物 1,583
Ce炭酸塩 3,572
Pr酸化物 451
Nd酸化物 1,783
Sm酸化物 391
Eu酸化物 49
Gd酸化物 371
Tb酸化物 54
Dy酸化物 271
Y酸化物 1,169
Ho炭酸塩 48
Er酸化物 126
Tm,Yb,Lu炭酸塩 132
(2012. 4. 16 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
加:BC州内連邦用地の浄化費用が増加

 2012年4月12日付け現地報道等によると「BC州内の汚染された用地の浄化費用が政府の見積額から7,300万C$も増加した。」と報じている。
 今年の州政府による汚染土地の浄化費用は、2.37億C$と2006年の見積額1.64億C$から7,300万C$増加している。費用の増加要因は、調査対象用地及び調査項目の拡大と調査対象用地の債務見積額の増加となっている。
 汚染された州内連邦用地の浄化責任は、公害を引き起こした個人又は会社がすでに存在せず不履行があった場合、州に帰属する。
 BC州森林・土地・天然資源省は、2003年から汚染された州内連邦用地の浄化計画を開始。82ヶ所の調査を完了するとともに13ヶ所の浄化を終了している。更に今後2年間で13ヶ所を健康と環境に影響があるため優先的に浄化するとしている。
 BC州政府は「浄化費用による将来の州の債務の増加額を予測することはできない。」との声明を述べている。

(2012. 4. 16 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
加:Alderon社、Hebei Iron & Steel Group.,Ltd.と提携契約を締結

 Alderon Iron Ore Corp.(本社:QC州Montreal、以下、Alderon社)は2012年4月13日、中国最大の鉄鋼生産者Hebei Iron & Steel Group., Ltd.と提携契約を締結したと公表した。
 契約内容は、Alderon社と同社Kami鉄鉱石プロジェクトへの1.9億C$の投資によるAlderon社発行済株式の19.9%取得、Kamiプロジェクトのために設立した新しい合資会社の所有権25%取得となっている。

(2012. 4. 16 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
加:Prophecy Platinum社及びUrsa Major Minerals社、合併合意

 Prophecy Platinum Corp.(以下、Prophecy社)及びUrsa Minerals Inc.(以下、Ursa社)は、2012年4月16日、両社の合併に関する包括的契約書に署名したことを発表した。
 本取引は、オンタリオ州会社法で規定されるPlan of Arrangementの方法により行われ、裁判所によるPlan of Arrangementの承認でもって有効となる。
 Ursa社はProphecy社のオンタリオ州子会社と合併し、Prophecy社の子会社となり、Ursa社の株式・ワラント等の証券のすべての保有者は、Ursa社15株につきProphecy社1株と交換できる。
 Prophecy社は、カナダ、アルゼンチン、ウルグアイにニッケル・白金族の探鉱プロジェクトを有するカナダの探鉱会社であり、ユーコン準州のWellgreen白金族・銅・ニッケルプロジェクト及びマニトバ州のLynn Lakeニッケルプロジェクトを保有している。Ursa社は、オンタリオ州でShakespeareニッケル鉱山を操業するとともに2つのニッケル硫化物プロジェクトを保有している。

(2012. 4. 16 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
加・メキシコ:Capstone Mining社保有鉱山の2012年Q1の生産実績

 Capstone Mining Corp.(本社:バンクーバー)は、2012年Q1の同社保有鉱山の生産実績を2012年4月11日付け同社HPに下表のとおり発表した。同社はメキシコ・サカテカス州にCozamin鉱山を、カナダ・ユーコン準州にMinto鉱山を保有する。Cozamin鉱山の産銅量は、四半期ベースで過去最大となっている。


  2012
Q1
2011
Q1
前年同期比
(%)
 Cozamin鉱山      
生産量 銅(t)   5,889 3,905 +51
鉛(t)   376 343 +10
亜鉛(t)   2,131 1,893 +13
銀(t)   12.6 10.1 +25
 Minto鉱山      
生産量 銅(t)   2,554 3,658 -30
金(t)   0.065 0.091 -29
銀(t)   0.80 1.31 -39
(2012. 4. 16 メキシコ 高木博康) 目次へ
スウェーデン:Boliden社、Garpenberg亜鉛・銀鉱山拡大のため、4,000万€を借入れ

 Boliden社(本社:ストックホルム)は2012年4月11日、同社がスウェーデン南部に所有するGarpenberg亜鉛・銀鉱山(同社権益100%)での生産能力拡大のため、北欧投資銀行(NIB)から4,000万€(約5,240万US$)の融資を受けたことを明らかにした。同社は2011年1月に、同鉱山での生産能力を140万t/年から250万t/年に増加させるため、2011~2014年に39億SEK(約5億7,570万US$)をかけて設備の拡大作業を行うことを発表している。同社のMikael Staffas CFOは「(今回NIBから融資を受けたことは、)当社の負債ポートフォリオ(debt portfolio)を向上するための計画の一部である。」とコメントしている。
 なお、同鉱山での設備の拡大作業が終了した後、2015年末までにフル生産に達する予定である。

(2012. 4. 16 ロンドン 北野由佳) 目次へ
ザンビア:North-West Railwayプロジェクトに建設許可

 2012年4月10日付けの現地メディア報道によると、カッパーベルト州のChingolaからアンゴラ国境のJimbeまでの区間(554 km)に係る鉄道(North-West Railway)建設に関し、政府の許可が下りた模様であり、早ければ2013年から建設開始する見込みである。North-West Railway Companyの財務アドバイザーを努めるTagos Groupが明らかにしたところによると、許可は2011年12月付けで発行されており、期限は2016年12月までとなっている。現在、資金調達先を選定中であり、本年中に資金調達の目途を付ける予定とのこと。建設費は10億US$と見込まれている。
 本区間の鉄道が整備され、さらにアンゴラ国内においてベンゲラ港までの鉄道整備が進めば、カッパーバルト州で採掘された鉱石を大西洋まで運搬することができるようになる。

(2012. 4. 16 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
ジンバブエ:鉱山大臣、2012年の同国鉱業の成長率を15.8%と予想

 2012年4月13日付け報道によると、ジンバブエ共和国のObert Mpofu 鉱山鉱業開発大臣は、首都ハラレでジンバブエ鉱業協会と朝食ミーティングを行った際、同国の鉱業成長率が2012年に対前年比15.8%増となることが予想されると言及した。Mpofu大臣は、同国の鉱業は、老朽化した設備、不十分な融資、電力不足といった数多くの課題を抱えているにもかかわらず成長し、同国の経済成長率が対前年比9.4%増を達成することに貢献するだろうと述べた。また投資家を惹きつけるためには、融資の対象となるような鉱山プロジェクトを提示する必要があり、そのためにジンバブエ政府が国営探鉱会社を発足する準備を進めていること、また投機目的での鉱区の保有を防ぐために、「“use it or lose it”(休眠状態の鉱区を国に帰属させる)原則」を施行すること等を明らかにした。

(2012. 4. 16 ロンドン 北野由佳) 目次へ
モザンビーク:政府、ValeのMoatize石炭プロジェクト権益5%獲得へ

 各社の報道によると、モザンビーク政府は2012年4月11日、ブラジルの資源大手Valeが同国内で操業しているMoatize石炭プロジェクトの権益5%を2,100万US$で獲得するという契約を同社と締結した。Moatize石炭プロジェクトは、Valeが同国で所有する唯一の石炭プロジェクトで、2011年に生産を開始しており、2011年11月には、同社の取締役会が、同プロジェクトでの石炭の生産能力を当初予定していた1,100万t/年から2,200万t/年に倍増させるため、60億US$をかけた設備拡大計画を承認した。

(2012. 4. 16 ロンドン 北野由佳) 目次へ
シエラレオネ:Tonkolili鉄鉱石プロジェクトへ山東鋼鉄集団が参画

 African Minerals社は2012年3月30日、Tonkolili鉄鉱石プロジェクトの権益25%を山東鋼鉄集団(Shandong Iron& Steel Group)へ15億US$で売却する手続きが完了したことを同社ホームページで発表した。これは、両社が2011年8月に合意した内容に基づいたものであり、これまで売却に係る諸手続きが進められてきた。
 売却手続きが完了したことで、山東鋼鉄集団は同プロジェクトで生産される鉱石のオフテイク権を正式に取得した。両社の合意によれば、山東鋼鉄集団は生産開始後のフェーズ1においては2百万t、その後は10百万tまで購入する権利を有し、販売価格は市場価格より最大15%割引された価格となる。同プロジェクトは2011年11月に生産を開始し、本年の生産見込みは15百万t(フェーズ1)。African Minerals社は今回得た15億US$の資金により2014年以後の生産拡大を予定しており(フェーズ2)、拡大後の生産能力は50百万t/年となる見込みである。

(2012. 4. 16 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
シエラレオネ:Sierra Rutile社、Q1の生産実績を発表

 チタンの原料となるルチル・イルメナイト鉱の採掘を行うSierra Rutile Ltd.(ロンドンAIM上場)は、2012年4月10日付けのプレスリリースで2012年Q1の生産実績を発表し、現在取り組んでいる生産拡張計画が順調に進んでいることを明らかにした。ルチル鉱の生産は、対前年同期比48%増の20,693 t、イルメナイト鉱は同57%増の4,960 tとなり、ルチル鉱の2012年生産量は80,000 tとなる見込みである。
 同社の主力プロジェクト(D1 Dredgingプロジェクト)は湖沼からの浚渫による鉱石の採掘であるが、2011年10月に生産拡張計画を発表し、既存プロジェクトの他、陸地での採掘や尾鉱からの回収プロジェクトを開始したところである(投資金額52百万US$)。これら新規プロジェクトは2013年に生産開始の見込みである。
 同社の鉱区は天然ルチルを生産する世界有数のプロジェクトであり、1967年に生産が開始。1990年代前半にはルチル鉱の世界生産量の30%を占めていたが、内戦に伴い1995年より生産が一時休止し、2006年に再開された。同社の発表による精測及び概測資源量は、ルチル鉱6,254千t(品位1.42%)、イルメナイト鉱3,260千t(同0.74%)となっている。

(2012. 4. 16 ロンドン 小嶋吉広) 目次へ
豪:BC Iron社、Nullagine鉄鉱石鉱山の鉱石埋蔵量を修正

 2012年4月10日付け地元紙等によると、BC Iron社(本社:WA州Perth)は、Fortescue Metals Groupと共同で探査を行っているNullagine鉄鉱石鉱山のマインライフが18カ月延びたと発表した。これはBonnie East鉱床での新しい資源量の獲得による。この結果、Bonnie East鉱床の7.7百万t@57.2%Feを加えてNullagine鉱山の推定鉱石埋蔵量は42.4百万t@57.0%Feに増加した。
 現在、Nullagine鉱山は年産300万tの鉄鉱石を生産しており、JVは2012年6月末までに年産500万tに拡張する計画を持っている。

(2012. 4. 17 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:ウラン探鉱会社のBannerman Resources社 、EtangoウランプロジェクトのDFS結果発表

 2012年4月10日、ウラン探鉱会社のBannerman Resources(本社:WA州パース)は、80%の権益を所有するナミビア・EtangoウランプロジェクトのDFS結果を肯定的と報告し、長期的な大規模操業の実行可能性について確認した、と発表した。
 DFSの結果、精測及び概測鉱物資源量の80%は、ウラン酸化物119.3百万lbを含む確定及び推定鉱石埋蔵量に転換された。露天採掘の最低マインライフは16年で当初5年はウラン酸化物年産6~8 Mlbs、その後は年産7~9百万lbの生産が見込まれる。
 Bannermanはナミビア鉱山公社Epangeloとのマイルストーン契約についても報告し、当初Epangeloがプロジェクトの権益5%を所有し、鉱山開発決定後、さらに5%を取得するオプションを保有する、とした。

(2012. 4. 17 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:資源ブームの恩恵

 2012年4月11日付け地元紙等によると、情報・調査企業NielsenとAustralian Financial Reviewが3月29日から31日かけて1,400名を対象に行った調査によると、85%の人が資源ブームは豪州によって良いと回答した。一方、個人的に大いに恩恵を受けたと回答したの人は12%にとどまり、多少は恩恵を受けたが33%、全く恩恵を受けてないは52%にのぼった。
 地域別でみると、個人的に大いに恩恵を受けたと回答した人は、QLD州で16%、WA州で23%となり、NSW州の10%、VIC州の8%、SA州の9%と比較して高くなっている。

(2012. 4. 17 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:鉱山会社は産業大臣の国内製造業支援策に不満

 2012年4月12日付け地元紙等によると、鉱山会社は金額の大きな投資案件について連邦政府に対し6カ月ごとに豪州製品を使用しようと努力していることを報告しなくてはならなくなる。さもなければ輸入品に対する関税の免除を取り消されることになると言われている。
 これは、Greg Combet産業大臣が4月11日に発表したもので、2011年10月にはJulia Gillard 首相が概要を発表していた。2,000万A$以上の補助金を受領している場合、6カ月毎に報告の義務が発生する。また、20億A$以上の資源開発プロジェクトについては豪州製品を使用しない場合、その理由を報告しなくてはならない。2012年7月1日より施行される。
 Mineral Council of Australiaは、本制度が誤った根拠に基づき作成されたものだ、と再度批判している。

(2012. 4. 17 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:Rangerウラン鉱山、2012年Q1生産実績発表

 Rio Tintoの子会社であるEnergy Resources of AustraliaがNT州で操業するRangerウラン鉱山は、2012年Q1のウラン酸化物の生産量を前年同期比18%増の612 tと発表した。今期の給鉱品位は低かったものの前年同期は大雨の影響で操業が停止されていた。現在、2011年12月の大雨の影響で露天採掘底部の高品位鉱石へアクセスできないものの、それ以降は平均以下の降雨量だったため、2012年4月末にはアクセスできると予測されている。このアクセス可能時期は2011年時点での予測よりも早く、その結果、2012年のウラン酸化物生産量は前回予測の年間3,000 t~3,700 tから3,200 t~3,700 tに修正された。

(2012. 4. 17 シドニー 栗原政臣) 目次へ
インドネシア:国営Antam、アサハン・アルミ製錬所へのアルミナ供給を計画

 2012年4月11日付け地元紙報道によれば、インドネシア国営非鉄鉱業企業Antamは、現在FS実施中の西カリマンタンMempawahスメルター・グレード・アルミナ精錬所から生産されるアルミナを、北スマトラにあるアサハン・アルミ製錬所に供給する計画があることを明らかにした。計画中のMempawahアルミナ精錬所の生産能力は120万t/年になる予定で、このうち、約50万tのアルミナをアサハン製錬所に供給し、残りの70万tはアジア、欧州に輸出する計画である。
 一方で、現在、アサハン製錬所への資本参加ではなく、アルミナ供給のみにとどまる計画の模様。Antamの現在の計画では、Mempawahアルミナ精錬所プロジェクトは、投資額10億US$、2012年中の建設開始を予定している。
 エネルギー鉱物資源省のデータによれば、インドネシアはボーキサイト資源埋蔵量として、34.7億tを有している。しかし、国内にアルミナ精錬所が無いため、ボーキサイト鉱石は全て中国などに輸出されている。一方、アサハン・アルミ製錬所へは豪州からアルミナが供給されている。Mempawahアルミナ精錬所は、国内でのボーキサイト~アルミ製錬までの一貫したサプライチェーンを確立するものとして期待されている。

(2012. 4. 16 ジャカルタ 高橋健一) 目次へ
中国:江西省贛州市、銅アルミ有色金属産業協会を設立

 現地報道によると、江西省贛州市で、業界の持続的且つ健全な成長を促進するため、銅・アルミ有色金属産業協会が設立された。協会は、贛州市の産業発展計画及び産業政策の作成、製品販売及び原料供給情報などのコンサルタント業務及びサービス提供を行う。
 2011年の贛州市の銅、アルミ、錫、コバルトなど一定規模以上の非鉄金属企業(希土類企業、タングステン企業は含まず)は67社で、業界の売上額は280億元(44.3億US$)、税込み利益は26.8億元(4.2億US$)であった。

(2012. 4. 16 北京 土居正典) 目次へ
中国:中国アルミ業総公司、広西チワン族自治区でレアアースプロジェクトを実施

 現地報道によると、総合非鉄金属企業を目指す中国アルミ業総公司(Chinalco)は、広西チワン族自治区政府と協定を締結し、競争力を有する産業チェーン及び中国南部レアアース工業団地構築のため、今後3年間に20億元(3.2億US$)を投入し、賀州市の旺高レアアース機能材料工業団地での高度加工製品開発プロジェクトを実施する。さらに同公司は、同自治区で賀州金源公司による希土類金属及び合金生産(生産能力3,000 t/年)プロジェクト、崇左市での希土類分離(生産能力5,500 t/年)プロジェクトも実施する。
 同自治区のイオン吸着型レアアースの推定埋蔵量は、中国1位で確定埋蔵量(REO)110万tである。

(2012. 4. 16 北京 土居正典) 目次へ
中国:環境保護部、第2期レアアース環境保護基準の達成企業を公表

 環境保護部汚染防止司は、第2期レアアース環境保護基準をほぼ達成する企業41社を公表した。2011年末に公表された15社を加え計56社となり、300社あまりある企業の1/6となった。なお、今回の公表された企業の中にも、業界大手の包鋼希土は入っていない。


環境保護基準を達成した企業(第2期)

順番 企業名 企業類別 所在省
1 包頭紅天宇希土類磁石材料有限公司 製錬分離 内モンゴル
2 包頭市京瑞新材料有限公司 製錬分離
3 包頭華美希土ハイテク有限公司 製錬分離
4 包頭市璽駿希土有限公司 製錬分離
5 包頭市新源希土ハイテク材料有限公司 製錬分離
6 包頭羅地亜希土有限公司 製錬分離・応用
7 包頭鑫隆新材料有限公司 製錬分離・金属
8 包頭天驕清美希土研磨剤有限公司 応用
9 包頭瑞鑫希土類金属材料株式有限公司 金属
10 内モンゴル達拉特旗河泰金属製錬有限公司 金属
11 包頭三徳電池材料有限公司 金属
12 丹東金龍希土有限公司 金属 遼寧
13 連雲港市麗港希土実業有限公司 製錬分離 江蘇
14 溧陽羅地亜希土新材料有限公司 製錬分離
15 常熟市盛昌希土科技有限公司 製錬分離
16 阜寧希土実業有限公司 製錬分離
17 江蘇省国盛希土有限公司 製錬分離
18 江蘇卓群ナノメートル希土株式有限公司 製錬分離
19 徐州金石彭源希土材料工場 金属
20 江西金世紀新材料株式有限公司 製錬分離 江西
21 尋烏南方希土有限責任公司 製錬分離
22 龍南県和利希土製錬有限公司 製錬分離
23 信豊県包鋼新利希土有限責任公司 製錬分離
24 龍南県鐕昇有色金属有限公司 製錬分離
25 定南県南方希土有限責任公司 製錬分離
26 龍南県万宝希土分離有限責任公司 製錬分離
27 全南包鋼晶環希土有限公司 製錬分離
28 龍南龍イットリウム重希土科技株式有限公司 応用
29 贛州歩莱テルビウム新資源有限公司 総合利用
30 贛州晨光希土新材料株式有限公司 金属
31 山東鵬宇実業株式有限公司 応用 山東
32 江華瑶族自治県興華希土新材料有限公司 製錬分離 湖南
33 益陽鴻源希土有限責任公司 製錬分離
34 清遠市嘉禾レアメタル有限公司 製錬分離 広東
35 徳慶興邦希土新材料有限公司 製錬分離
36 広西有色金属集団金源希土株式有限公司 製錬分離 広西
37 広西賀州金広希土新材料有限公司 金属
38 四川省楽山鋭豊冶金有限公司 製錬分離 四川
39 四川省楽山市科百瑞新材料有限公司 金属
40 四川省冕寧県方興希土有限公司 製錬分離
41 甘粛希土新材料株式有限公司 製錬分離 甘粛
(2012. 4. 16 北京 土居正典) 目次へ
中国:江西省、ナミビア・Rehoboth銅銀プロジェクト探鉱投資

 2012年4月、江西省発展改革委員会は、江西省地質鉱産勘査開発局によるナミビアHardap RegionのRehoboth銅銀探鉱プロジェクトへの投資を承認した。
 江西省発展改革委員会によれば、この探査は江西省地質鉱産勘査開発局贛中地質大隊が500万US$を投資するもの。江西省地質鉱産勘査開発局贛中地質大隊は、同地区で既に169 km2にわたり100%探鉱権を得ている。地質資料等による当初見積もりでは銅資源量として50万t、銀1千t以上が見込まれている。

(2012. 4. 10 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:河池南方亜鉛精錬所、生産再開

 2012年1月15日に発生した広西壮族自治区の龍江のカドミウム濃度基準値超過により生産停止の措置が取られていた河池南方亜鉛精錬所は、当局による検査確認を経て生産を再開した。同精錬所の亜鉛精錬能力は25万t/年、ただし最近の亜鉛価格低下から再開する能力は20万t分とのこと。

(2012. 4. 12 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:鉛バッテリー製造業、2012年も環境検査動向要注目

 2012年4月12日、中国環境保護部は「鉛蓄電池と再生鉛企業に対する環境検査実施の通知」を発行し、鉛蓄電池(極板製造、組立、関連鉛部品製造)と再生鉛生産企業を対象とするとともにその対象企業リストを公布した。
 同時に「環境検査実施要綱」を配布し関連事項を指示した。この要綱では、対象企業がまず自主検査を実施した上で地域の環境保護部門に受検を申請、同時に自主検査資料を送付することなどが述べられている。法規違反や、不合格の場合などは、今後の設備拡充や上場等に当たっての事前環境評価が受理されなくなる。
 また、工業情報化部は、淘汰すべき旧式生産技術と品目を公布。その中に「Cdを0.002%以上含有する鉛蓄電池」もリストアップされている。このリストに掲げられた品目は遅くとも2013年末までに淘汰の対象となり、一律にその製造・販売・利用そして採用が止められる。
 大手の上海市の外資Johnson Controls, Inc.( 生産能力は374万kVAh/年-小型車バッテリー換算で約570万個)も生産に影響の出ている報道がある中、2011年4月、広東省環境保護庁は監督対象となっていた東莞市塘厦鎮の欧雷瑪電源公司について鉛汚染嫌疑で5月末まで生産停止とした。欧雷瑪電源公司のバッテリー生産量能力は5万kVAh/年(小型車バッテリー換算で約75千個)で大きな影響はないと見られる。
 一方で、2011年4月11日に発表された駱駝集団股分有限公司(湖南省襄陽市)の年報によると、同社はグループ内関連企業の駱駝集団華中蓄電池有限公司に建設する新型低鉛メンテナンスフリー型の鉛蓄電池生産ラインを2012年に生産投入するとのこと。新ラインは2ラインで生産能力は400万kVAh。MF(メンタナンスフリー)タイプの鉛カルシウム型の蓄電池を生産すると思われる。400万kVAhの能力を小型自動車蓄電池換算すると約600万個になる。
 更に、4月13日には、寧夏回族自治区の寧夏華夏電源有限公司が自動車始動用蓄電池プロジェクトの一部を完成、生産を開始したとも報道されている。このプロジェクトは3ラインで年産250万個の蓄電池生産を目指すものだが、今回生産開始されたのはその内の1ラインである。

(2012. 4. 13 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
中国:消費財などで重金属汚染報道続く

 環境汚染への関心が高まっている中、最近、中国内報道では以下のとおり消費財での重金属汚染報道が多くなっている。

1. 保健食品「螺旋藻」(スピルリナ:Spirulina)で、市販されている8種の内6種で鉛含有量が食品基準を超過した。一部の上場企業での販売停止となっている。

2. 中国の民間団体は、任意に購入した市販の美白化粧品477種の23%で水銀が基準の1ppmを超えていたと発表した。環境保護部も調査開始した。

3. 福建省漳州市の婦人幼児保険院の調査によると、市内の幼児の多くで血中鉛濃度異常値前後か超過が見つかる。自動車排気ガスが原因ではないかと疑われている。

4. 児童生徒の使用するクレヨン、絵具などで鉛含有量が食品基準を超過した。

5. 蘇泊爾(Supor)社製ステンレス鍋でマンガン含有がステンレスの配合基準を超過した。これに対してマンガン析出懸念からの報道が続く。蘇泊爾は析出量は含有量と異なり、マンガンの析出基準が中国にないことからイタリア基準で確認して問題なしとしたが、対応が遅れたことと、関係者が「値段の高い鍋はマンガンが少ない」と答えたことなどで騒動が広がった。

6. 食品薬品用として使用が禁じられている工業用皮革を生石灰処理したゼラチンが原料となっていた薬用カプセルが河北省で販売されていたことが判明した。クロム量も安全基準値を超過。関係者は拘束された。

(2012. 4. 16 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

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