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 No.12-38  10月10日

[ 中南米 ]
チリ:Copiapó上訴裁判所、Pascua Lama金プロジェクトの停止請求を認める
チリ:2012年8月の非鉄金属生産実績
チリ:リチウム特別操業契約入札を巡る対応
ブラジル:Turk Power社、 Zinco do Brasil Mineracao Ltda.を買収
ブラジル:Vale、ペレット生産を2工場で停止
ブラジル、ギニア:Valeの鉄鉱石開発、今後、ギニアよりブラジルを優先
ペルー:鉱山次官、今後の鉱業開発見通しに言及
ペルー:Cañariaco銅プロジェクト、住民投票で95%が反対表明
ペルー:Tia Maria銅プロジェクト、公聴会の実施とEIA提出を発表
ペルー:政府、Hochschild Mining社のInmaculada銀プロジェクトEIAを承認
ペルー:国会、鉱業・炭化水素業関連の法律改正を検討予定
ペルー:Shougang鉄鉱山労働者、ストライキの実施を発表
アルゼンチン:Xstrata Copper、El Pachón銅鉱床の鉱物資源量増加を発表
アルゼンチン:ValeのRío Coloradoカリウムプロジェクト、抗議団体により占拠される
メキシコ:加Mercator社、El Pilar銅プロジェクトの開発資金30百万US$を調達
メキシコ:米US Antimony社、Loa Juárezアンチモン・金・銀鉱山の操業を開始
メキシコ:加Scorpio社、San Rafael多金属プロジェクトの資源量を公表
メキシコ:MAG Silver、Cinco de Mayo多金属プロジェクトの資源量評価結果を公表
ドミニカ共和国:高等裁判所がXstrataのFalcondoニッケル鉱山の採鉱の中止を命令

[ 北米 ]
米:Great Western Minerals社、国防総省のイットリウムサプライチェーン評価実施機関に選定される
米:Ucore社、Bokan Mountainレアアースプロジェクトの選鉱・抽出試験を受託
米・加:Thompson Creek社、Mt.Milligan銅・金鉱山開発のために大幅なコスト削減を予定
加:BC州政府、Morrison銅・金プロジェクトに係る環境評価証明書の交付を拒否
加:Duluth Metals社、Antofagasta Minerals社と米・TMM多金属プロジェクトの融資契約締結
加:Nemaska社、ケベック州Whabouchiリチウムプロジェクトの予備的経済性評価書公表及びオフテイク契約の締結
加:Liberty Mines社、Hartニッケルプロジェクトの予備的経済性評価書公表

  [ 欧州・CIS ]
ロシア:UMMC、ニッケル確認埋蔵量が50万tであればヴォロネジ州の鉱床開発開始へ
EU:欧州連合理事会、一般特恵関税制度の改正を承認
キルギス:12鉱床、新たな競売実施は11月前半に
キルギス:ビシュケクでKumtor金鉱山の国有化を求める集会が開催

[ アフリカ ]
DRCコンゴ:ザンビアとの国境でDRCコンゴ政府に反発するトラック運転手がストライキ
南ア:交通ストが鉱業界にも影響

[ オセアニア ]
豪:鉱業分野の投資ブームのピークは2013年か
豪:Metallica Minerals社、KBM Affilips社との提携を発表
豪:Cape Alumina社、QLD州Pisolite Hillsボーキサイト・プロジェクト再開を検討
豪:ニッケル鉱山及び探鉱の縮小傾向が続く
豪:インドへのウラン輸出に関する豪州企業の反応

[ アジア ]
インドネシア:Rio Tinto、ニッケル探鉱プロジェクトは2018年からの鉱石生産開始を目標
インドネシア:S&P、国営PT Antamの格付けを引き下げ
インドネシア:中国企業、東ジャワにニッケル製錬所建設計画
インドネシア:Batu Hijau鉱山、今後の減産見通しにより、経営合理化・人員削減
インドネシア:政府、石炭の国内優先供給義務を2014年までに廃止する計画
インドネシア:Vale Indonesia、政府とのCOW交渉の中でロイヤルティの引き上げに応じる姿勢
フィリピン:政府、業界からの違法性の指摘により、新鉱業政策に関する施行規則を改正
中国:世茂銅業、年産22万t低酸素銅ワイヤロッド生産設備着工


チリ:Copiapó上訴裁判所、Pascua Lama金プロジェクトの停止請求を認める

 メディア報道によると、Diaguita族の5つのコミュニティーが第Ⅲ州環境評価委員会と協力して求めていたPascua Lama金プロジェクトに対する停止請求をCopiapó上訴裁判所が認めた。この停止請求の目的は同プロジェクト建設に関連する一連の不法行為を告発するためとされ、特に、採掘現場に近接する氷河の破壊、廃石による水源の汚染を問題としている。訴訟を起こしたDiaguita族コミュニティ側は、短期的な目標はプロジェクトを停止させることだが、中長期的には何らかの補償についてBarrick Goldと協議を行うことも考えられるとしている。Barrick Goldの現地会社は停止命令をまだ受け取っていないと述べ、また、氷河に悪影響を与える不法な行為は何ら行っていないとコメントした。
 Pascua Lama金プロジェクトはチリ・アルゼンチン国境にまたがる二国間開発プロジェクトで2014年生産開始を予定。年80~85万oz(24.9~26.4 t)の金生産が見込まれている。

(2012.10. 3 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:2012年8月の非鉄金属生産実績

 COCHILCO(チリ銅委員会)は月報電子版でチリの2012年8月鉱産物生産実績を発表した。2012年1月~8月の銅生産量は前年同期比3.8%増の350万tであった。Escondida鉱山が前年同期比29.3%増となる一方で、Collahuasi鉱山は37.9%減と生産量が伸びていない。

チリの非鉄金属生産実績

  2012年8月生産量 2012年1月~8月計 2011年1月~8月計 前年同期比
銅(千t) 458.8 3,499.5 3,370.8 3.8%増
モリブデン(t) 2,889.2 23,809.4 27,655.5 13.9%減
金(t) 4.1 30.1 29.2 3.2%増
銀(t) 100.8 755.3 859.3 12.1%減
(2012.10. 8 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
チリ:リチウム特別操業契約入札を巡る対応

 2012年9月24日に一度はSQMが落札者として発表されたものの、同社の入札参加資格不備が原因で10月1日に無効が決定されたリチウム特別鉱業契約(CEOL)入札についての動向を以下にまとめる。
 2012年10月2日、Pablo Wagner鉱業次官はCEOL入札失敗の責任を取って辞任した。後任はSebastián Piñera大統領によって任命されることになるが、10月8日現在、後任の鉱業次官は明らかにされていない。チリ政府は今回の入札プロセス全体が無効との姿勢を示しており、入札のやり直しについては大統領が決定するとしている。
 一方、入札時に2番目の応札額を提示したPosco Consortiumに加わるLi Energy SpAは、10月5日、CEOL入札無効の入札特別委員会決定を取り消すよう鉱業省に訴えた。これに3番目の応札額を提示したNX Uno de PeineのFrancisco Javier Errázuriz社長がPosco Consortiumが落札者となるよう協力する意向を示した。さらに、NX Uno de Peineは宣誓供述書偽証でSQMを相手取り訴訟を起こした。チリ政府はSQMに対する法的措置は検討していないとしている。

(2012.10. 8 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
ブラジル:Turk Power社、 Zinco do Brasil Mineracao Ltda.を買収

 Turk Power Corporation(TRPK社、本社ニューヨーク)は、Zinco do Brasil Mineracao 社(ZBM社)を2012年8月14日に買収し、今後社名をTRPK社からZBM社に改称する予定である。ZBM社は、ブラジルMinas Gerais州に、亜鉛・鉛等の30プロジェクト(44,665 ha)を保有する。主要プロジェクトは、Salobroプロジェクト(2鉱区、1,685 ha)、Gorutubaプロジェクト(28鉱区、42,980 ha)である。Salobroプロジェクトは、Valeから買い取ったたもので、Valeは、すでに試錐調査34孔(13,159 m)を実施しており、資源量5.4百万t(亜鉛6.24%、鉛1.19%)とされている。ZBM社は、2013年上半期までに、埋蔵量算出のための試錐調査を行い、2016年Q1の操業開始を示す。現在の生産計画は、亜鉛30千t/年、鉛5千t/年である。一方、Gorutubaプロジェクトは、Minas Gerais州が実施した空中物理探査異常を中心に抽出されたプロジェクトで、Salobroプロジェクトと同様な鉱化作用が期待されている。また、地化学探査で、金、銅鉱化作用に関連する異常帯も捕捉されている。TRPK社は、これまで、ロシアの鉱山開発に関心を示すとともに、トルコKuluncak 鉄鉱石プロジェクトのマイノリティー権益を保有している。

(2012.10. 3 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ブラジル:Vale、ペレット生産を2工場で停止

 メディア報道によると、Valeは、São Luís及び Tubarão工場でのペレット生産を、それぞれ10月8日、11月13日より停止する。今後の鉄鋼生産原料供給において、ペレットが減り、シンターフィード(焼結鉱)がより増加するとの見通しによるものである。両工場は、2012年の上半期に、Valeのペレット生産量の18%にあたる4.9百万tのペレットを生産した。

(2012.10. 8 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ブラジル、ギニア:Valeの鉄鉱石開発、今後、ギニアよりブラジルを優先

 メディア報道によると、Valeは、ギニア・Simandou鉄鉱石プロジェクト及びブラジル・Serra Sul鉄鉱石プロジェクトの2大プロジェクトを進めているところ、Serra Sul鉄鉱石プロジェクト(投資額195億US$)を優先して進める方針である。ギニアでの鉱山開発は、政情不安、労働争議、鉱業政策見直し等の問題から外資の活動が難しくなっていることもあり、ブラジル国内での投資を優先して進める方針である。ギニア政府の最近の鉱業政策の見直しにより、政府の強制保有権益を15%から35%に引き上げている。また、Serra Sulプロジェクトでは、2012年6月に、予備環境ライセンスが許可されており、両プロジェクトの投資額が大きいことから、Serra Sulプロジェクトを優先する必要が生じていることも背景にあるとみられる。Serra Sulプロジェクトは、生産能力90百万t/年に上り、生産開始後は、世界の海上貿易鉄鉱石の9%を占める大プロジェクトであり、2017年のValeの鉄鉱石生産量は、現在より40%増加し4.6億t/年に達し、Valeは世界最大の鉄鉱石生産会社となる可能性がある。なお、Valeは、中国経済減速及び欧米経済落ち込みから、投資計画を見直しており、2012年の投資額は、前年比11%減の214億US$に引き下げているが、現下の情勢ではさらなる下方修正も検討されている。

(2012.10. 8 サンティアゴ 神谷夏実) 目次へ
ペルー:鉱山次官、今後の鉱業開発見通しに言及

 2012年9月27日付け地元紙によると、Shinnoエネルギー鉱山省鉱山次官は、今後計画されている530億US$の鉱業投資のうち、半分以上に相当する233億700万US$の鉱業投資プロジェクトが、現政権期間内(2016年まで)に操業を開始することを明らかにした。
 これらのプロジェクトのうち、現在鉱山建設の段階にあるのはChinalcoのToromocho銅プロジェクト(Junin県、投資額22億US$)、Hudbay社のConstancia銅・モリブデンプロジェクト(Cusco県、15億4,600万US$)、XstrataのAntapaccay銅プロジェクト(Cusco県、14億7,300万US$)等である。
 一方、環境影響評価(EIA)が既に承認されているのは、Anglo AmericanのQuellaveco銅プロジェクト(Moquegua県、33億US$)、XstrataのLas Bambas銅プロジェクト(Apurimac県、52億US$)等となっている。
 さらに、Southern Copper社のCuajone銅鉱山(Moquegua県、3億US$)、Toquepala銅鉱山(Tacna県、6億US$)、Miski Mayo社のBayovar燐鉱山(Piura県、2億5,000万US$)、Antamina社のAntamina銅・亜鉛鉱山(Ancash県、12億8,800万US$)等、数多くの拡張プロジェクトが完了し、操業を拡大する見通しとなっている。
 なお、同次官は2016年までに操業を開始する案件として、Minas Conga金プロジェクトには言及しなかった。

(2012.10. 5 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:Cañariaco銅プロジェクト、住民投票で95%が反対表明

 2012年10月1~2日付け地元紙によると、2012年7月8日に、San Juan de Cañaris農民コミュニティでは、裁判所の指示に基づく住民総会が実施された結果、Candente Copper社(本社:カナダ)のCañariaco銅プロジェクト(Lambayeque県)における今後3年間の探鉱活動を受け入れることが決定された。
 なお、総会には住民4,000名のうち400名のみが参加したが、裁判所は本決定を有効なものとし、尊重しなければならないと表明した。
 一方、同プロジェクトに関して無関心或いは反対の立場を取る住民は、総会に参加しなかった。プロジェクト反対派は、2012年8月に別途住民投票を行う旨表明していた。
 このような状況の中、2012年9月30日に同プロジェクト受け入れの是非を問う住民投票が実施され、1,896人の住民らが投票を行った。その結果は、投票を行った住民らの95%が探鉱活動に反対の意思を表明するというものだった。
 この結果に関して、Lambayeque県政府の生産開発局長は、今回の住民投票は法的な拘束力を持つものではないが、圧倒的な反対票の多さから、政府はその結果を考慮すべきであるとの見解を示した。一方、Cañarisコーヒー生産者協会会長は、法的に有効な住民総会は実施済みであり、本件に関する協議は完了しているとの立場を示した。
 Candente Copper社はコメントを行っていない。

(2012.10. 5 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:Tia Maria銅プロジェクト、公聴会の実施とEIA提出を発表

 2012年10月1~2日付け地元紙によると、Southern Copper社のGonzales社長は、Tia Maria銅プロジェクトの新たな環境影響評価(EIA)の内容について、Arequipa県Islay郡政府機関や地域住民へ説明を行うことを目的とした公聴会を実施することを発表した。
 また同社長は、新たなEIAを2012年11月に提出することを伝えた。ただし、このEIAが完全に作成し直されたものなのか、2011年にエネルギー鉱山省から却下された前回のEIAを部分修正したものなのかは明らかにされていない。
 Southern Copper社は、同プロジェクトに9億US$を投資し、フル操業に移行後は、年間12万tの高純度のカソード銅を生産する計画である。また、マインライフは約20年となる見通しである。

(2012.10. 5 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:政府、Hochschild Mining社のInmaculada銀プロジェクトEIAを承認

 2012年10月2日付け地元紙によると、Hochschild Mining社(本社:ペルー)は、Inmaculada銀プロジェクト(Ayacucho県)の環境影響評価(EIA)が承認されたと発表した。同社のBustamante社長は、EIAの承認によって、2013年第4四半期を目標とする生産開始に向けて大きな一歩が踏み出せたとコメントした。
 さらに、Inmaculada銀プロジェクトの生産量は、主要鉱脈の周辺で実施したボーリング調査の結果を踏まえて、当初の見通しよりも増加することを明らかにした。EIAによれば、Angela鉱脈だけを考慮した場合でも、年間1,200万oz(約373 t)の銀が生産される見通しとなっている。
 Hochschild Mining社は、Inmaculada銀プロジェクトに対して3億1,500万US$を投資し、坑内掘りの鉱山や1日あたり3,500 tの鉱石を処理する選鉱プラントを建設する計画である。
 一方、同社のCrespo金・銀プロジェクトに対しては1億1,100万US$を投資し、露天掘り鉱山と1日あたり6,850 tの鉱石を処理する選鉱プラントを建設する予定となっている。

(2012.10. 5 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:国会、鉱業・炭化水素業関連の法律改正を検討予定

 2012年10月4日付け地元紙によると、国会は、2013年7月までの今会期中に、優先的に審議を行う41件の法案を発表した。
 このうち、経済活動に関連する法案は13件で、さらに鉱業に関連するものは、鉱業法の改正のほか、鉱業・炭化水素関連業・エネルギー産業関連法規の見直し、環境保護、国土整備に関する法案となっている。さらに、エネルギー安定供給や石油化学産業の推進に関する法案も、今後優先的に審議されることが決定された。

(2012.10. 5 リマ 岨中真洋) 目次へ
ペルー:Shougang鉄鉱山労働者、ストライキの実施を発表

 2012年10月5日付け地元紙によると、Shougang鉄鉱山労働者組合は、労使交渉が合意しないことを理由に、2012年10月9日より無期限ストライキを実施すると発表した。同鉱山労働組合は、当初2012年9月末にストライキを実施する予定であったが、10月9日からに変更されたもの。
 組合側は1日あたりの賃金を10ソーレス引き上げるよう要求しているが、企業側は2ソーレスの引上げを提示している。

(2012.10. 5 リマ 岨中真洋) 目次へ
アルゼンチン:Xstrata Copper、El Pachón銅鉱床の鉱物資源量増加を発表

 Xstrata CopperはEl Pachón銅鉱床鉱物資源量の更新を同社HP上で発表した。同鉱床の鉱物資源量は33億t、平均銅品位0.47%(カットオフ品位Cu 0.2%)と見積もられ、2011年12月に発表された鉱物資源量と比較し20%増加した。銅金属量ベースでも16%の増加となった。今回の鉱量計算更新は、追加ボーリングによる鉱床の再モデリング及び最終FSの一部として行われた地質、選鉱、経済パラメータを利用して行われた。Xstrata Copperは更新した資源量を最終FS及び現在実施中の環境影響評価に反映させるとしている。
 El Pachón銅プロジェクトはXstrataが100%の権益を保有するプロジェクトであり、生産開始当初は40万t/年の銅を生産する計画。チリ・アルゼンチン国境にまたがる鉱山開発プロジェクトであり、鉱床は全てアルゼンチン側(San Juan州)に存在するものの、輸送施設等はチリ側(第Ⅳ州)に建設される計画である。

(2012.10. 3 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
アルゼンチン:ValeのRío Coloradoカリウムプロジェクト、抗議団体により占拠される

 メディア報道によると、ValeのRío Coloradoカリウムプロジェクト(アルゼンチンMendoza州)が抗議団体により占拠された。抗議は地元住民への雇用提供の約束を守ることを求めて始まったが、150人の雇用を保証する合意がなされたあとも占拠は続いている模様である。地元紙によると通常の状態に戻るにはしばらく時間を要する見込みで、Vale及び鉄道建設を請け負う合弁企業のひとつ、スウェーデンSkanskaは今回の占拠に対し正式に不服を申し立て、行政及び警察当局に平和的解決が実現するよう求めた。
 Río Coloradoカリウムプロジェクトは鉱山、鉄道、発電所、港の建設を含む投資額62.8億US$のプロジェクトで2014年1月のフル操業を予定している。

(2012.10. 5 サンティアゴ 縫部保徳) 目次へ
メキシコ:加Mercator社、El Pilar銅プロジェクトの開発資金30百万US$を調達

 Mercator Minerals Ltd.(本社:バンクーバー)は、メキシコ・ソノラ州に保有するEl Pilar銅プロジェクトの開発資金30百万US$をRMB Resources社から調達した旨2012年9月28日付け同社HPに公表した。
 同社は、同プロジェクトを2012年中に操業開始する予定であったが、2012年5月に資金不足を理由に操業開始の延期を発表し、9月に新規FS結果を公表し、開発再開後15か月で操業を開始できる旨公表していた。同新規FS結果によるとマインライフ13年間の銅の平均年間生産量は36.0千tとなっている。
 RMB社は、南アフリカ証券取引所に上場するFirst Rand Group社の子会社で、3年償還、金利は米国の公定歩合+7.0%となっている。

(2012.10. 8 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:米US Antimony社、Loa Juárezアンチモン・金・銀鉱山の操業を開始

 2012年10月1日付け業界紙等によると、United States Antimony Corp.(本社:ミネソタ州・トンプソン・フォールズ)は、メキシコ・ケレタロ州に保有するLoa Juárezアンチモン・金・銀鉱山の操業を開始した。
 平均品位は、アンチモン2.01%、金 6.87 g/t、銀255 g/tで、粗鉱処理量100 t/日で操業する。同社は、グアナファト州にアンチモン選鉱プラント、コアウイラ州にアンチモン製錬所を保有している。

(2012.10. 8. メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:加Scorpio社、San Rafael多金属プロジェクトの資源量を公表

 Scorpio Mining Corp.(本社:トロント)は、メキシコ・シナロア州に保有するSan Rafael多金属プロジェクトの精測及び概測資源量を2012年10月1日付け同社HPに下表のとおり公表した。
 同社は、シナロア州において、Nuestra Señora多金属鉱山を操業する他、数件の探鉱プロジェクトを保有している。


資源量
(百万t)
平均品位(金、銀はg/t、その他は%) 含有量(金、銀はt、その他は千t)
亜鉛 亜鉛
19.9 0.11 61.6 0.09 0.65 1.56 2.21 1,226 17.7 130.3 301.2
(2012.10. 8 メキシコ 高木博康) 目次へ
メキシコ:MAG Silver、Cinco de Mayo多金属プロジェクトの資源量評価結果を公表

 MAG Silver Corp.(本社:バンクーバー)は、メキシコ・チワワ州に保有するCinco de Mayo多金属プロジェクトの2鉱体の予測資源量を下表のとおり2012年10月3日付け同社HPに公表した。なお、同プロジェクトのモリブデン鉱体の概測資源量(含有量)は、モリブデン42.6千t、金 7.2 tとなっている。同社は、今後、他の2鉱体の資源量評価を続ける。


資源量
(百万t)
平均品位 含有量
金(g/t) 銀(g/t) 鉛(%) 亜鉛(%) 銀 (t) 鉛(千t) 亜鉛(千t)
12.45 0.24 132 2.86 6.47 1,639 356 806
(2012.10. 8 メキシコ 高木博康) 目次へ
ドミニカ共和国:高等裁判所がXstrataのFalcondoニッケル鉱山の採鉱の中止を命令

 2012年10月2日付け業界紙等によると、La Bega県を管轄する高等裁判所がXstrataのFalcondo(Bonao)ニッケル鉱山の採鉱の中止の命令を下した。環境影響評価を適切に取得していないとの環境NGOグループの訴えを認めるもので、採鉱を中止しなかった場合には罰金30万ペソ(約7,600 US$)が課される。
 Xstrataは、同命令には全く根拠が無く、直ちに上告するとしている。
 同鉱山の2011年のニッケル生産量は、135千tであった。

(2010.10. 8 メキシコ 高木博康) 目次へ
米:Great Western Minerals社、国防総省のイットリウムサプライチェーン評価実施機関に選定される

 Great Western Minerals Group Ltd.は、2012年10月1日、ミシガン州Troy市にある同社子会社のGreat Western Technologies Inc.が、米国国防総省により、高純度酸化イットリウムのサプライチェーンの評価実施機関に選定されたことを発表した。
 酸化イットリウムは、高精度レーザーの研磨剤としてやジェットエンジンの遮熱コーティングなど、防衛分野において多方面に使用されているが、ほとんどすべてが中国から産出しており、国防総省では国内の供給源からのイットリウムは2013年まで毎年93 st(約84 t)が供給不足になると予測している。

(2012.10. 5 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
米:Ucore社、Bokan Mountainレアアースプロジェクトの選鉱・抽出試験を受託

 Ucore Rare Metals Inc.(以下、Ucore社)は、2012年10月1日、同社がアラスカ州南東部に保有するBokan Mountainレアアースプロジェクトに関する鉱物学的・冶金学的調査を国防総省からUcore社子会社であるlandmark Alaska L.P.を通じて受託したことを発表した。
 国防総省の国防兵站局(Defense Logistics Agency)により管理される本調査プログラムでは、ジスプロシウムなどのクリティカルな鉱物資源の国防総省が必要とする量を満たすように、Bokan Mountainプロジェクトの開発可能性に注力して実施される。契約では、Ucore社は国防総省に対してBokan Mountainプロジェクトの鉱物、ベンチスケールまたはパイロットスケールの独占的な固相抽出技術(Solid Phase Extraction nanotechnology)の研究についての最新のデータを提供するとしている。
 さらにUcore社は、2012年10月3日、ジスプロシウム、ネオジム、エルビウムを他の混合レアアース精鉱から分離するラボ試験の結果が成功したことを発表した。
 実験は、モンタナ州のIntelliMet LLCにより、Bokan Mountainプロジェクトの鉱石と同じ含有物を有する合成溶液を用いて実施された。分離試験の結果は、2012年10月3日にカナダ・ナイアガラフォールズで開催されているConference of Metallurgists 2012において発表される。

(2012.10. 5 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
米・加:Thompson Creek社、Mt. Milligan銅・金鉱山開発のために大幅なコスト削減を予定

 Thompson Creek Metals Company Inc.(本社:米国デンバー)は2012年10月3日、加BC州Mt. Milligan銅・金鉱山開発のために大幅なコスト削減を予定していることを公表した。
 同社は米国ID州Thompson Creek鉱山で生産の次段階に関連付けられている剥土を一時中断し、2014年まで現段階の生産を継続することにより、現在から2014年までの間に運用コストを約1億C$、資本支出を8百万C$~9百万C$節約するとともに、約100人の従業員の削減を見込んでいる。同社社長は「世界経済が不安定な状況が継続していることが結果として、コスト削減、バランスシートの強化や現金の節約を決めることに繋がったが、これにより市場の状況が改善するまでThompson Creek鉱山で資産を保持しつつ、Mt. Milligan鉱山の開発を完了するための資金調達へのアクセスが確実になる。」と述べている。一時中断する剥土は市場の状況が改善された時に再開する予定である。

(2012.10. 5 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
加:BC州政府、Morrison銅・金プロジェクトに係る環境評価証明書の交付を拒否

 BC州政府は2012年10月1日、Pacific Booker Minerals Inc.(本社:バンクーバー)が提案していたBC州北西部Smithersの北65 ㎞に位置するMorrison銅・金プロジェクトに係る環境評価証明書の交付を拒否したと公表した。
 同プロジェクトは、BC州で2番目の紅鮭の産地であるSkeena川の上流のMorrison 湖に直接隣接しているため、紅鮭特有の遺伝子に影響を与え、紅鮭の個体数に影響を与える可能性があること、州に長期的な負債と環境リスクを与える可能性があり好ましくないこと、湖の生態に関するデータが不十分で長期的なMorrison湖の水質汚染リスクの可能性があることから、BC州は潜在的長期リスクが州の潜在的利益を上回るとして拒否を決定した。

(2012.10. 5 バンクーバー 大北博紀) 目次へ
加:Duluth Metals社、Antofagasta Minerals社と米・TMM多金属プロジェクトの融資契約締結

 Duluth Metals Ltd (本社:加・トロント、以下Duluth社)は、Antofagasta Minerals SA(本社:チリ・サンチャゴ、以下Antofagasta社)とのTwin Metals Minnesota LLC(TMM)ジョイントベンチャーに関するプロジェクト参加契約に従い1,000万US$の融資契約を締結したと発表した。
 融資額はJVプロジェクトのDuluth社権益(35%)分に充当され、その返済は現金、同社株式、あるいはAntofagasta社による追加権益25%のオプション行使とその差額の支払いなどの方法で行われる。現在Antofagasta社はTMMプロジェクトに同社権益(65%)分の1,860万US$を投資している。
 TMMプロジェクトは米ミネソタ州の北東部のDuluth Complex内に位置する。Duluth Complexは世界第3位の硫化ニッケルを胚胎する、世界最大級の多金属(銅、PGM)未開発鉱床のひとつである。

(2012.10. 5 バンクーバー 室井エリサ) 目次へ
加:Nemaska社、ケベック州Whabouchiリチウムプロジェクトの予備的経済性評価書公表及びオフテイク契約の締結

 Nemaska Lithium Inc.(以下、Nemaska社)は、2012年10月2日、同社がケベック州に保有するWhabouchiリチウムプロジェクトの予備的経済性評価書(Preliminary Economic Assessment、以下PEA)を公表した。
 PEAでは、平均品位6%のLi2O精鉱をマインライフ18年で380万t(バッテリー品位の水酸化リチウムを約36.6万t、炭酸リチウムを約17.7万t)を生産し、税引き前NPVが5億6,700万C$(割引率8%)、税引き前IRRが23.3%、ペイバック期間が3.8年となった。なお、初期投資額は4億5,400万C$、平均炭酸リチウム生産コストは1 tあたり3,500 C$、平均水酸化リチウム生産コストは1 tあたり3,400 C$であった(水酸化リチウム価格を1 tあたり8,000 US$、炭酸リチウム価格を1 tあたり6,500 C$と仮定)。
 なお、WhabouchiリチウムプロジェクトのNI43-101準拠の埋蔵量は、確定埋蔵量で1,019.7万t(平均品位1.53% Li2O)、推定埋蔵量で944.2万t(平均品位1.45% Li2O)である。
 また、2012年10月4日には、スイスClariant社グループのPhostech Lithium Inc.(以下、Phostech社)とオフテイク契約を締結したことを発表した。
 契約では、Phostech社はNemaska社のプラントから生産される水酸化リチウム一水和物を検査し、購入することとし、さらにPhostech社の要求する仕様にしたがって水酸化リチウム製造工程を調整するための経済的・技術的可能性について両社が協力することを含んでいる。

(2012.10. 5 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
加:Liberty Mines社、Hartニッケルプロジェクトの予備的経済性評価書公表

 Liberty Mines Inc.(Liberty Mines社)は、2012年10月4日、同社がオンタリオ州Timmins近郊に保有するHartニッケルプロジェクトの予備的経済性評価書(Preliminary Economic Assessment, PEA)を公表した。
 PEAでは、税引き前NPVが3,580万C$(割引率8%、ニッケル価格1 lbあたり10 C$)、IRRが約23%、マインライフ8年、初期投資額が約1億500万C$、鉱石1 tあたりの平均操業費が64.43 C$となった。
 Hartニッケルプロジェクトは、概測資源量154.6万t(平均ニッケル品位1.40%、銅品位0.10%)、予測資源量32.2万t(平均ニッケル品位1.27%、銅品位0.08%)が算出されており、2013年の建設開始、2017年の操業開始を目指している。

(2012.10. 5 バンクーバー 片山弘行) 目次へ
ロシア:UMMC、ニッケル確認埋蔵量が50万tであればヴォロネジ州の鉱床開発開始へ

 2012年10月2日付け現地報道によると、ウラル採鉱冶金会社(略称:UMMC、本社:スヴェルドロフスク州ヴェルフニャヤ・プィシマ市)は、ヴォロネジ州のヨルカ及びエラン銅ニッケル鉱床について、追加探査の結果カテゴリC1+C2のニッケル確認埋蔵量が50万t以上であれば、開発に採算性があると見ている。同社のアンドレイ・コジツィン社長が記者に述べた。
 同社長は「カテゴリC1+C2の確認埋蔵量が少なくとも50万tを超えれば鉱床開発は妥当であるとは言え、やはりこの種の開発にしては小さな数字である。これを下回る場合、開発すべきか否かは大きな問題である。そんな鉱床であれば誰も開発しなくて当然だ。しかも260 m掘らないと鉱石が出てこない」とし、最終決定は恐らく2016年になると述べた。
 さらに、「今年のニッケル価格がどうなるか分からない。もし1万5,000 US$/tを下回るなら、どんなに量があっても無意味である」と述べ、2013年初頭に地質調査を開始するとしている。
 コジツィン社長によると、プロジェクト全体の予定投資額は約700億ルーブルで、うち3分の1がキーロフグラードの冶金プラント、残りが採鉱関連である。採鉱選鉱コンビナートの操業開始は2017~2018年、冶金プラントの操業開始も同時期の予定である。

(2012.10. 9 モスクワ 大木雅文) 目次へ
EU:欧州連合理事会、一般特恵関税制度の改正を承認

 欧州連合理事会は2012年10月4日、開発途上国に対する優遇措置である一般特恵関税制度(GSP制度)を改正することを承認した。GSP制度は1971年に施行され、開発途上国・地域からEU市場への輸入に対して、関税軽減という形での特恵を付与してきた。同理事会の発表によると、GSP制度の改正後、対象国は後発開発途上国で低所得及び下位中間所得層の国を中心とすることになっており、2012年末までには新しい基準の下で選択された対象国が発表される予定である。GSP制度の改正により、中国やブラジルといった豊かな新興市場諸国は対象外となる可能性があり、その場合は金属や鉱石のEUへの輸出に対して以前より高い関税がかけられることとなり、金属市場に影響がでることが考えられる。

(2012.10. 5 ロンドン 北野由佳) 目次へ
キルギス:12鉱床、新たな競売実施は11月前半に

 2012年10月2日付け現地報道によると、キルギス共和国では、一度中止された12鉱床の競売が11月前半に改めて行われる。Kumtor(本社:ビシュケク市)鉱山で10月1日、イシムバイ・チュヌエフ国家地質・鉱物資源庁長官が伝えた。
 同長官は「近日中に公告し、申請受付期間は1ヵ月である。11月前半には8月28日に成立しなかった12鉱床の競売を行う」と述べた。
 競売にかけられるのはAyuchachinskaya 鉱床(砂金)、Bashkyterekskaya鉱床(砂金)、 Kurgantyubinskaya鉱床(砂金)、Karakudzhurskaya鉱床(金)、Balyktinskaya鉱床(砂金)、Karakichinskaya鉱床(金)、 Minkush 鉱床 Agulak鉱区(石炭)、Tuyukskaya鉱床(金及びその他金属)である。
 そもそも12鉱床の競売は公共テレビの生放送で行われ、「祖国を売り渡すな」と叫ぶ人々のグループによって中止されたものである。

(2012.10. 9 モスクワ 大木雅文) 目次へ
キルギス:ビシュケクでKumtor金鉱山の国有化を求める集会が開催

 2012年10月3日付け現地報道によると、同日、カナダ企業Centerra Gold(本社:カナダ、トロント市)が開発中のKumtor(本社:ビシュケク市)鉱山国有化を求める集会がビシュケクで開かれた。集会にはキルギス共和国の野党メンバー数名を含む1,000人以上が参加した。
 穏やかに始まった集会は突如暴動にエスカレートした。抗議行動開始から2時間後、アタ・ジュルト党のカムチベク・タシエフ党首が集会参加者に権力奪取を呼びかけ、支持者を先導した。約50名の集会参加者はホワイトハウス(敷地内に議会と大統領官邸が所在)のフェンスを乗り越え、建物に侵入しようとした。警備は特殊部隊の力を借りて暴徒をフェンスの外に排除し、催涙ガスで追い払い始めた。
 サティバルディエフ首相は、先週の拡大政府会議において、またKumtor金鉱山を訪問した際もKumtorの国有化はあり得ないと述べていた。

(2012.10. 9 モスクワ 大木雅文) 目次へ
DRCコンゴ:ザンビアとの国境でDRCコンゴ政府に反発するトラック運転手がストライキ

 各社の報道によると、DRCコンゴ政府、特に交通警察からの嫌がらせに反発する南部アフリカ地域のトラック運転手が2012年10月1日、DRCコンゴとザンビアとの国境地点Kasumbalesaでストライキを開始し、DRCコンゴへの入国を拒否している。ストライキ4日目の10月4日時点では、銅及びコバルトを含む様々なコモディティを載せた1,200台を超えるトラックがザンビア側の国境沿いに停車していた。DRCコンゴ政府はトラック運転手らと面会し、トラック運転手の安全と交通警察からの嫌がらせをなくすことを保証したとされ、ストライキは早ければ10月5日にも解除されることが予想されている。

(2012.10. 5 ロンドン 北野由佳) 目次へ
南ア:交通ストが鉱業界にも影響

 南アの運輸合同労組(South African Transport and Allied Workers Union)及び運輸・物流業界関連の労組は2012年9月25日、賃金交渉が行き詰まったことをうけてストライキを開始した。10月5日時点でもストライキは継続しており、2万人を超えるトラック運転手がストライキに加わっているとされ、同国内における食糧、衣料品、燃料等の輸送に影響が出ているほか、鉱業界へも影響が広がっている。Tata Steel KZN社は、ストライキの影響でクロム鉱の十分な供給が確保できなかったためRichards Bayプラントにおけるフェロクロム生産を減産したと報道されているほか、Xstrata Alloys社は船会社に対して出荷の遅れが発生する可能性を伝えた。なお、運輸合同労組は、鉄道及び港湾労働者に対してもスト参加を要請している。

(2012.10. 5 ロンドン 北野由佳) 目次へ
豪:鉱業分野の投資ブームのピークは2013年か

 2012年10月3日付等地元各紙は、2日に政策金利を年3.5%から3.25%に引き下げた連邦準備銀行のGlenn Stephens総裁が鉱業分野の投資ブームのピークは2013年半ばになるであろうとコメントしたことを伝えている。同総裁は投資ブームのピークは従来の予想よりも低いレベル(なだらかなピーク)になるとの見通しを示した。

(2012.10. 9 シドニー 伊藤浩) 目次へ
豪:Metallica Minerals社、KBM Affilips社との提携を発表

 2012年10月3日、ジュニア探鉱会社のMetallica Minerals社(以下、Metallica社、本社:QLD州ブリスベン)は、オランダのマスター合金会社KBM Affilips社(以下、KBM社)とスカンジウムの供給及びアルミニウム-スカンジウム合金の市場開拓に関して、拘束力のない18ヵ月間の覚書(memorandum of understanding)を締結した、と発表した。
 覚書の中で、KBM社は酸化スカンジウムの必要性及び酸化スカンジウムの製品仕様に関して指標となる見通しを提供することで、現在実施中のFSを支援する。また、主要な航空宇宙及び部品製造会社との関係構築の支援を行うとされている。さらに、KBM社は、Sconiスカンジウム・コバルト・ニッケルプロジェクトの開発に向けた資金調達を支援し、両者はオフテイク契約の締結に向けて交渉に入る。
 Metallica社は、QLD州北部にSconiプロジェクト(2012年8月スカンジウム酸化物1 kgの生産に成功したことにより、Nornicoニッケル・コバルト・スカンジウムプロジェクトから改名)を所有。2012年7月に発表したスコーピングスタディの結果では、スカンジウム資源量16.8百万t(スカンジウム品位130 g/t) 、ニッケル及びコバルト資源量50百万t(ニッケル品位0.81%、コバルト品位0.09%)が計上されている。

(2012.10. 9 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:Cape Alumina社、QLD州Pisolite Hillsボーキサイト・プロジェクト再開を検討

 2012年10月3日、Cape Alumina社(本社:豪Brisbane)はQLD州Pisolite Hillsボーキサイト・プロジェクトの再検討を開始する、と発表した。Pisolite Hillsプロジェクトは、2010年10月QLD州の前労働党政府が導入したWild Rivers法が適用され、Wenlock川流域について川岸から500 mを高度保護地域(High Preservation Area)に指定されたため、開発が中止されていた。2012年3月に政権についた自由国民党は、Wild Rivers法の撤廃を約束し、経済開発及び環境保全の区域を確認するためのヨーク半島地域計画委員会を設立した。
 Pisolite Hillsプロジェクトは、1億3,460万tのボーキサイト資源量(Al2O3:53.1%, SiO2:12.3%)が計上されている。

(2012.10. 9 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:ニッケル鉱山及び探鉱の縮小傾向が続く

 2012年10月4日付け地元紙等によると、WA州のNorman Moore鉱山石油大臣は、WA州パースで開催されたNickel Conferenceで講演し、2011/2012年度(2011年7月~2012年6月)のニッケルの探鉱費は前年度比1.6%減少して2億5,690万A$となり、今後1年はこの傾向が続くだろうと述べた。
 Moore大臣は、現在の価格は世界経済危機の影響を受けた2009年以来最低のレベルとし、WA州は2011年に18万8,000 tのニッケルを生産したが、ニッケルの平均価格が前年比7%減少したことにより、生産額も9%減少して39億A$となったと述べた。2012年のニッケルの平均価格は17,840 US$/tで、2011年の平均22,830 US$/tからさらに下落している。
 2011年から始まったニッケル価格の下落により、BHP BillitonはNickel Westの操業において155名のスタッフを縮小し、Xstrataは2011年のProspero鉱山の閉鎖に続いて2012年9月にCosmos鉱山の休止を発表した。

(2012.10. 9 シドニー 栗原政臣) 目次へ
豪:インドへのウラン輸出に関する豪州企業の反応

 2012年10月5日付等地元各紙は、連邦Julia Gillard首相が10月中旬にウラン保障措置協定協議のためインドを訪問することに対する豪州ウラン鉱山会社のコメントを伝えている。豪州の主要ウラン鉱山会社であるToro Energy社は、Gillard首相のインド訪問は新たな市場開拓に繋がるものであり、我々に直接的な利益をもたらすだけでなく、我々に新たな資金調達企業との関係をもたらすものであるとコメントしている。Toro Energy社はWA州において初のウラン鉱山となるWiluna鉱山(開発資金規模約3億A$)プロジェクトを計画しており、地元紙はGillard首相のインド訪問を機に同社が関係機関と同鉱山の開発資金調達に関する議論を開始すると伝えている。

(2012.10. 9 シドニー 伊藤浩) 目次へ
インドネシア:Rio Tinto、ニッケル探鉱プロジェクトは2018年からの鉱石生産開始を目標

 2012年9月27日付けの地元紙報道によれば、Rio Tintoが2010年にライセンス(IUP)を取得し、探鉱を進めているインドネシア・スラウェシKonawe及びMorowali地区でのニッケル・プロジェクトに関し、2018年からの鉱石生産を目標としていることを示した。同社の現地子会社PT Rio Tinto Indonesiaの幹部が明らかにしたもので、現在は、当初計画していたニッケル年産4.5万tを約2倍規模とする目標での探鉱及びプレFSを実施中としている。また、2014年からの鉱石輸出禁止措置に対しては、ニッケル製精錬を自前で実施する計画も検討しているとし、現時点では、最終的にはマーケット次第であるとしながらも、ニッケル純分90%程度の最終製品を計画している模様である。
 同プロジェクトは、世界でも有数の規模となるニッケル・ラテライト・プロジェクトとして知られており、Rio Tintoによれば、ニッケル含有量162百万t、ニッケル年産規模10万tのポテンシャルを持つとされ、2010年12月、カナダのSherritt社が本プロジェクトへの参入を発表している。Sherritt社はFSまでの費用110百万US$の負担を条件に、同プロジェクトの57.5%の権益取得及びオペレーターとなることをRio Tintoと合意し、HPAL方式により製錬処理する計画としている。

(2012.10. 8 ジャカルタ 高橋健一) 目次へ
インドネシア:S&P、国営PT Antamの格付けを引き下げ

 2012年9月28日付けの地元報道によれば、格付けサービスのStandard & Poor’s 社(以下「S & P」)は、9月27日の発表で、インドネシア国営PT Antamの信用格付けに関し、格付けアウトルックについては「安定的」から「ネガティブ」へ、長期信用格付けについては「BB」から「B+」にそれぞれ引き下げた。同社が計画している複数の製錬プロジェクトへの投資額25億US$がコスト増によりさらに増える見込みであるのに対し、主要収益源となるニッケル市場価格が低迷し、かつ不安定な状況のため、これまでの予想よりも早期に同社のキャッシュフローを圧迫するリスクが高くなっていることがその理由。製錬プロジェクトへの投資額に関し、当初の2012~2013年の見込みでは7.8兆ルピア(約8.1億US$)だったのが、直近のS&Pの試算では14兆ルピア(約14.6億US$)に大きく跳ね上がっており、また、最近のニッケル価格低迷及び今年5月からのインドネシア政府の鉱石輸出規制及び2014年からの輸出全面禁止により、収入減のリスクが高まっている。同じくS&Pの試算によれば、2013年の負債/EBITDAレシオは4.5と、2011年の1.2から大きく増加するなどの結果によるものとしている。

(2012.10. 8 ジャカルタ 高橋健一)  目次へ
インドネシア:中国企業、東ジャワにニッケル製錬所建設計画

 2012年9月28日付けの地元報道によれば、中国企業のBeijing Sanfu社は、2012年内にインドネシア東ジャワSitubondoでのニッケル製錬所及び鉄鋼半製品プラントの建設に着手する。Situbondo県スポークスマンが発表したもので、これまでにSitubondo県側は同社と4回の協議を実施し、現時点で、総投資額1兆ルピア(約1.04億US$)が計画され、現在は沿岸部での用地約100 haの調査を実施中、さらに製錬所の建設により約1千人の雇用が生みだされるとしている。Beijing Sanfu社は、中国への鉱石輸出のため、既に南スラウェシでニッケル鉱山を操業してきたが、政府による今年5月からの鉱石輸出規制及び2014年1月からの鉱石輸出禁止措置に対処するため、この建設計画に至ったものとし、同製錬所からの製品は中国向けに輸出する計画である。なお、製錬所での具体的な生産品及び生産量は今回明らかにされていない。

(2012.10. 8 ジャカルタ 高橋健一)  目次へ
インドネシア:Batu Hijau鉱山、今後の減産見通しにより、経営合理化・人員削減

 2012年9月28日付けの各社報道によれば、米Newmont Miningは、インドネシアで操業するBatu Hijau銅金鉱山が2013年にかけて減産する見通しであり、これに対応するため、経営合理化・人員削減を行う方針を示した。同鉱山は、来年にかけて新たなフェーズの露天ピット掘削作業を実施しており、現在は鉱石ストックにより精鉱を生産しているが、2012年の当初の予想であった金114,000 oz(約3.2 t)が71,000 oz(約2 t)に、銅192百万lb(約87千t)が170.6百万lb(約77千t)にそれぞれ減少する見通しであり、今後具体的な経営合理化計画を策定するが、労働者との摩擦や、ストライキの可能性も懸念されている。なお、2014年には現在のピット掘削作業が完了し、新たな鉱石生産が開始されるため、生産量は回復する見通しとなっている。

(2012.10. 8 ジャカルタ 高橋健一) 目次へ
インドネシア:政府、石炭の国内優先供給義務を2014年までに廃止する計画

 2012年9月29日付けの地元報道によれば、インドネシア政府は、2009年に制定された新鉱業法に基づき、2010年に実施規則が定められ、現在実施している石炭の国内への優先供給義務を2014年までに廃止する見通しであることを示した。エネルギー鉱物資源省Rudi Rubiandini副大臣が明らかにしたもの。同優先供給義務は、元来、最大の需要者である国営電力会社PLNへの供給を前提にしたものであるが、PLNは既に十分な供給量を確保しており、同社の見通しでは今後2年間で供給過剰となり、2015年には8,880万tの余剰が生じる予測であり、これを踏まえた方針としている。

(2012.10. 8 ジャカルタ 高橋健一) 目次へ
インドネシア:Vale Indonesia、政府とのCOW交渉の中でロイヤルティの引き上げに応じる姿勢

 2012年10月3日付けの地元報道によれば、インドネシア・スラウェシ島でSorowakoニッケル鉱山を操業するPT Vale Indonesiaは、現在インドネシア政府と交渉中のCOWの条件改定の中で、ロイヤルティ率の引き上げに応じる姿勢であることを示した。同社Nico Kanter社長が明らかにしたもので、具体的な引き上げ率は明らかにしていないが、同社が現在計画しているニッケルマット生産量72,500 tから12万tへの拡張プロジェクトへの投資計画を踏まえ、同計画が完了する2017年又は2018年までに段階的に引き上げる方向で話し合われているとしている。現在のCOWでは同社のロイヤルティ率は0.7%となっている。また、交渉の中でもう一つの論点となっている鉱区の縮小について、現在の19万haのうち実際に利用されているのは8千haである点を踏まえ、これも縮小する方向で交渉中であるとしている。

(2012.10. 8 ジャカルタ 高橋健一)  目次へ
フィリピン:政府、業界からの違法性の指摘により、新鉱業政策に関する施行規則を改正

 2012年9月24日付けの報道によれば、新たな鉱業政策に関する大統領令79号(Executive Order:EO No.79、7月6日公布)の施行規則(Implementing Rules and Regulations:IRR、9月11日公布)に関し、業界団体であるフィリピン鉱業会議所(Chamber of Mines)から現鉱業法(1995年)の規定に違反している内容であるとの指摘を受け、フィリピン政府は同IRRの改正を行う方針であることを示した。鉱業会議所の指摘は、新たに制定されたIRR第9条では、既存の鉱業契約に関し、当初契約期間の25年が経過後、政府が契約条件の再交渉を実施できるとしているが、現鉱業法第23条では、新たな25年間を同一条件で更新する規定となっており、IRRの違法性を指摘していたもの。今回、政府は、鉱業会議所の指摘を踏まえ、同IRR第9条を始めとする関連する規定内容を明確にする方向で改正する方針である。また、鉱業会議所の見解によれば、このIRR第9条の規定は、政府から業界に事前協議なしにIRR公布直前に急遽追加されたものであることも指摘している。

(2012.10. 8 ジャカルタ 高橋健一) 目次へ
中国:世茂銅業、年産22万t低酸素銅ワイヤロッド生産設備着工

 現地報道によると、2012年9月20日、浙江省の寧波世茂銅業股分有限公司で年産22万tの低酸素銅ワイヤロッド環境対応型生産設備の着工式典が行われた。投資額は6億元(95百万US$)で、2013年6月に試験生産、2014年には通常稼働の予定。同社の全体計画の年産量は、8 mm低酸素銅ワイヤロッド22万t、3 mm低酸素銅線15万t、電解銅10万t、銅線5万tで、今回のワイヤロッド設備着工に伴い生産効率の低い8万t/年の銅加工設備が廃棄される。

(2012. 9.28 金属企画調査部 渡邉美和) 目次へ
おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

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